前回に引き続き、3月19日(土)に開催された『第3回世界の資産運用フェア』の模様をレポート。ここからは、出展企業のなかからいくつか、旬の資産運用トピックを紹介する。
マイナス金利の影響もあり、
資産運用はグローバル化に拍車
『第3回世界の資産運用フェア』では、国内外で実物資産や金融資産を提供する、計24社の企業ブースが出展。来場者に最新の情報を届けていた。パネルディスカッションとは別にミニセミナーを行うところもあり、黒山のような人だかりになっているブースも。
個別の相談にも熱がこもっていて、海外不動産であれば特徴、リスクやリターン、収益の受け取り方、マイナンバーへの対応など、様々な質問が飛び交い、丁寧に答える企業担当者の姿が見受けられた。ここからは、出展企業からいくつかを紹介しよう。
コロンボ不動産:浦田健氏
「コロンボ不動産」は、FPコミュニケーションズの浦田健氏が、スリランカの不動産開発を始めるにあたり設立したスリランカの現地法人。以前、エンリッチでも取り上げた、同国におけるホテル投資案件を来場者にアピールしていた。
浦田氏によるミニセミナーも好評で、スリランカの住宅・ホテルが不足しているといった状況、あるいはコロンボ不動産のホテルプロジェクトは1000万円から投資ができ、リスクは高いものの期待できる実質利回りは10%超。キャピタルゲインも期待できるハイブリッドな投資案件だという内容に聴衆も興味津津な様子だった。
「プロジェクトは着々と進んでいて、毎月、視察ツアーも行っていますが、アーリーアダプターは現地に来ると『投資してみたい』という反応が大半です。関心は広まっていると思います。日本企業はインフラ関係の進出は見られますが、ホテルに関しては我々くらい。中国資本だと『シャングリラホテル』が建築を始めていますが、いまから市場が作られていく段階なので、まさにブルーオーシャンといったところ。しかしながら五つ星ホテルは価格が高く、バックパッカーが多いスリランカでどれほどニーズが期待できるかわかりません。我々が手がける物件のように、ほどほどのレベルのホテルの方が宿泊需要をキャッチできると考えています」
田中貴金属工業株式会社:田村直也氏
金や銀、プラチナの地金、金貨やプラチナコインの購入・売却、積立サービスなどを展開する、田中貴金属工業。この分野では老舗として知られる存在だ。
「マイナス金利の影響もあってか、今年に入り金価格は上昇し始めています」と話すのは、貴金属リテール部企画セクションの田村直也マネージャー。金自体は実物資産で、株などのようにお金を生みだすものではない。保険としての意味合いも兼ねて、資産の5~10%程度をポートフォリオに割くのが基本だという。
「まず始めるのであれば、定額で買っていく純金積み立てのようなサービスがお勧めです。
価格が安い時は多く買い、高くなると少なく買うというように、変動リスクを抑えながら資産運用ができますし、購入自体を任せることでストレスにもなりません」