ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今回のテーマは、銀行におけるプレミアム系クレジットカードの最新動向だ。ーーー
エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。前回は百貨店のプレミアム系クレジットカードについて、最新トピックを紹介しました。なかでも、三越伊勢丹グループのエムアイカードが、のれん別にリリースしていたカードを「MICARD+」に統合、さらにプラチナグレードを始めるというのは、注目すべき動きでした。さらに、カード利用で貯まるエムアイポイントもマイル以外に提携先を増やすなど、利便性もアップ。プラチナカードの発行は「外商カードまではいかないが、エグゼクティブな顧客」の獲得を狙っての取り組みでしょうが、どうなるかは気になるところです。他の百貨店や複合商業施設でも、一部はプレミアム系クレジットカードを取り扱っていますが、全般的には珍しいアプローチです。エムアイカードも戦略がうまくいくと、追随する動きが出てくるかもしれません。続報があればお伝えしましょう。
デルタアメックスの付帯特典が変更
メダリオン資格が利用金額制に……
本題に入る前に、触れておきたい話題があります。それは、年会費2万6000円(税別)とリーズナブルながら使い勝手の良さから人気のある「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(デルタアメックス ゴールド)」が、付帯特典の内容を変更したことです。
デルタアメックス ゴールドはその名の通り、デルタ航空とアメックスが提携したカードで、カード利用100円に対して、同エアラインのマイル「スカイマイル」が1マイル貯まります。
同カードの魅力は、デルタ航空の上級会員資格である「ゴールドメダリオン」の優待が付帯していることでした。デルタ航空を利用の際は、利用座席クラスに関係なく専用のビジネスエリート/ビジネスクラス、またはファーストクラス用チェックインエリアが利用でき、優先搭乗、優先荷物取扱など、快適な空の旅が実現するので重宝されていたわけです。
ところが今年6月26日以降、無条件で取得できていたメダリオン会員資格はカードの利用金額に応じて決まるよう、サービスは改定されることに……。具体的に、カード入会日・切替日から毎年1年間を「プログラム期間」と設定。最初の1年間は「初回プログラム期間」とし、ゴールドメダリオン資格が付与されますが、同期間中のカード利用額によって、次プログラム期間のステータスは変動します。100万円未満だと「取得なし」、100万円以上で「シルバーメダリオン」、150万円以上で改定前と同様の「ゴールドメダリオン」といった内容です。