経営者と従業員
のマインドは違う
現実を目の当たりにすると、社員すべてに経営者マインドを持たせることは不可能に近いと思います。そもそも、経営者(資本家)と従業員(労働者)の間には高い壁があり、なかには「そこそこ働いて給与がもらえたらいい」と考える社員だっています。起業家であればみずから興したビジネスでリスクを取るのは当たり前かもしれませんが、それを社員=サラリーマンに求めるのは酷な話です。
リクルートのように、アントレプレナーシップに富んだ人材を積極的に採用する企業もありますが、同社の場合は、「在職中にノウハウや人脈形成のチャンスを与えるが、組織にしっかりと貢献しろ」というように、ある意味、両者にメリットのある関係が前提。いずれは独立することも想定しています。
社員のモチベーションが高く維持できるような環境や待遇を与えるのは経営者側の務めですが、社員が期待通りに動くかというと、決してそうではありません。採用段階で、一定水準以上の人材かどうかを見極めることは大切ですが、過剰に思いを寄せるのは、ある意味、リスキーかもしれません。
すべての人材に経営者レベルの視点を求めるのではなく、適材適所で十分なパフォーマンスを出せるように環境を整えること、あるいは自身が経営者としてブレない姿勢を貫く、理念を明確に伝えられているかなど、自問自答しながらリーダーシップを発揮していくことが、組織を活性化することにつながると思います。
*この記事は2016年11月に掲載されたものです
高畑好秀 著
一流だけが知っている自分の限界を超える方法
KADOKAWA/中経出版 1,404円
名だたるトップアスリートが指名するメンタルトレーナーである著者が、彼らと真剣に向き合う中で見出した「人間は本来負けたがっている」というオリジナルのスポーツ心理学をベースに、「勝ち」への執着を捨て、限界突破のための「負け」を知る究極の方法を説く。
高畑好秀 公式サイト: www.takahata-mental.com
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