日本人は諸外国に比べてクレジットカードの利用率は低いのですが、すでに登場しているプリペイド型の電子マネーには抵抗がなく、一定の成功を収めています。カード各社もこれに倣いたい格好なのでしょう。それに、子どもの頃から特定ブランドのプリペイドカードを使い続けていれば、大人になった時、同じブランドのクレジットカードも持つという可能性もあります。要は、若いうちからの囲い込み戦略というわけです。
こうお話しすると、カード会社の思惑が見え隠れして、イヤらしい気がするかもしれませんが、先ほども申し上げた通り、プリペイドカードは防犯性やセキュリティに優れ、家族のお金の管理やコントロールがしやすいというメリットがあります。それこそ、私だって自分の子どもには現金よりも、こういったカードを持たせたいと考えています。
もちろん、子どもに持たせるというだけではなく、成人にとってもプリペイドカードは管理のしやすさから便利なツールです。ハイスペックで、プレミアムクラスに近いサービスを備えたモノも出てくるかもしれません。
いずれにしろ、カード利用者のすそ野を広げるという点で、今年はプリペイドカードのジャンルが盛り上がると思います。皆さんも、試しに使ってみてはいかがでしょうか。
ーーーカード各社が力を入れている、プリペイドカードのサービス。ウェブとの連携で使いやすくなっている。読者の皆さんも、ご家族に持たせてみては?
そして、次回1月の最後は、新たな経済圏を確立しようとしている「ポイントサービス」の最前線について、菊地氏が解説。いま、想像を絶するビジネスが生まれようとしているのだ。
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北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。2013年、All About「ポイント・マイル」のガイド、ザイ・オンライン「人生を5%豊かにするクレジットカード活用術」のコラム、ペイメントナビへの記事提供を開始。2014年から東京バーゲンマニア「お金の貯まるカード活用術」のコラム、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへの記事提供を行っている。ポイント・マイレージに関して、テレビ・雑誌等でも活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)』、『得するポイント(カード)の貯め方・使い方 (日本監督協会)』。ポイ探