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マイナス金利時代の銀行・証券会社の活用法 1/3

カードホルダー+取引で
ポイント付与のカードも

昨年、シティバンク銀行が日本から事業撤退したのは記憶に新しいところ。国内の全支店、ATM、従業員を含めたリテールバンク事業のすべては三井住友銀行の完全子会社である「SMBC信託銀行」へ譲渡されました。多くの富裕層を抱えていたシティバンク銀行の地盤は、国内で唯一といってもいい信託業務を展開するSMBC信託銀行と親和性が高く、絶妙なマッチングでした。

これに伴い新規発行されたのが『PRESTIA(プレスティア) VISA CARD』で、ラインナップは「GOLD」と「PLATINUM」の2種類。ここでは、プラチナカードをメインに、サービス内容を紹介します。

エンリッチ プレカー 1-2

同プラチナカードの年会費は、3万5000円+税で初年度無料。年間100万円以上のカード利用で次年度は半額になるので、プラチナカードとしてはリーズナブルな部類になります。全国主要空港のラウンジサービスが付帯し、旅行傷害保険は海外・国内ともに最高1億円、ショッピング補償は年間500万円までですから、一般的なプレミアムクラスに比べても遜色のないレベルです。なお、ゴールドカードの場合は、年会費1万円+税で、年間30万円のカード利用で次年度無料になりますから、コストをかけたくないなら、こちらを選ぶことも考えられます。

特徴としては、ホルダーになることで、SMBC信託銀行プレスティア口座維持手数料の月額2000円+税が無料になること。さらに、対象となる取引をすることで、三井住友VISAカードのポイント「ワールドプレゼントポイント」も付与されます。詳細は以下の通りです。

▼投資信託(円ベース・外貨ベース)
100万円~500万円未満=280P
500万円以上=560P

▼プレミアム・デポジット(為替オプション付仕組預金)
500万円以上=280P

▼円資産からの外貨預金取引(両替・送金は除く)
100万円以上=35P
200万円以上=70P
300万円以上=105P
400万円以上=140P
500万円以上=210P

※すべて、1カ月間の取引に対して。プラチナカードの場合

投資信託は、新規・追加購入が対象で、ノーロードの購入やスイッチング取引、分配金再投資による同一銘柄の購入などは対象外ですが、いずれにしろ、資産運用に対してポイントがつくというのは魅力的に映るはず。アクティブに資産を使いたいという層にマッチしたサービスです。マイナス金利下、預貯金に頼れないなら、こういった手段で運用益だけではなく、付加価値を得る手段もあるということです。

ーーー金融商品の取引に応じてポイント付与という、新たな取り組み。資産運用に敏感な層にこそ刺さるサービスだ。次回は、一般的な銀行の施策を取り上げよう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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