今年4月に始まったのが、アプリを使った個人間送金の「Kyash(キャッシュ)」です。同名のベンチャー企業、株式会社Kyashが手掛ける、フィンテックのサービスであり、「paymo」と同じくクレジットカードを送金元として使えるのが特徴。対応するのは、VisaとMastercardです。登録すると、Visaのバーチャルカードが発行され、受け取り金はここにストック。オンライン・国内外のVisa加盟店での決済に使うことができます。
送金や請求を行う場合は、「Kyash」ユーザー同士であればアプリ経由で、さらにはLINE、Messanger、Twitter、メールで案内、送金をすることも可能で、1回あたりの送金額は10万円が上限となっています。
現時点ではiOS版のみで、Android版は今後リリース予定、物理カードの発行も考えられているそうです。
いまはVisa、Mastercardしか登録できませんが、仮にJCBやアメックスなど、他ブランドのクレジットカードが使えるようになり、物理カードも発行されたら、これを経由することで、Visa加盟店で実質的にそれらのカードも使えるようになり、決済ごとに物理カードを変更する必要がなくなります。そういった点で、サービスに拡充にはかなり期待を寄せています。
「paymo」「Kyash」ともに、面倒な本人確認や銀行口座情報が不要で送金・割り勘ができ、しかも手数料は無料。手軽かつリーズナブルに使えるサービスとして、とても優れています。
個人間でのお金のやり取りは銀行振り込みや手渡しが主流ですが、コストや時間、手間がかかり効率的とはいえません。海外では個人間送金サービスがかなり普及していて、日本でも今回取り上げたサービスにより、徐々に浸透していくと考えられます。自身が使うのはもちろん、関連の事業を手掛けるなど、思わぬビジネスチャンスが潜んでいるかもしれません。