一方、他グループはどうでしょうか。
セブンイレブンなどを展開するセブン&アイHDは電子マネー「nanaco」で知られています。現状ではnanaco決済をするとポイントが貯まり、これを電子マネーに充当できるという仕組みですが、今後は新しい共通ポイントを発行するとも言われています。同社は銀行業にも参入していて、コンビニATMの利用料手数料で稼ぐビジネスモデルも確立しています。
コンビニであればミニストップを運営するイオンの場合、クレジットカード、銀行、電子マネーと、金融関連事業も大きなビジネスの柱として成長。WAONに関してはすでに共通ポイント化させました。
ローソンは店舗決済について独自路線を歩んでいます。自社で共通ポイントや電子マネーを持っておらず、その代わりにPontaやdポイントを採用し、決済手段にも楽天ペイ、Origami Pay、LINE Payを導入するなど、ユニークな動き。銀行業への参入に向け準備会社を昨年に設立し、来年にはサービス実現化を目指しています。
このように、ポイントや電子マネー、さらには金融に対して様々な展開を各社が行っていて、これはすでにコンビニ単位の話ではなく、その上の流通企業・グループによる顧客の奪い合いに発展しているといっても過言ではありません。そういった意味で、他社の追随を許さないよう、ユニー・ファミマHDも積極的にビジネスを広げていきたいという思惑が垣間見えます。今年後半から来年にかけては具体的なプランもどんどん発表されるでしょから、誌面でも続報をお伝えしていきます。
ーーー流通各社による、ポイントや電子マネーに対するアクションは、さらに激化しそうだ。次いで、10月最後のエントリーでは、国の施策について紹介しよう。