スマホ+クレカ+ショッピングで
還元率アップのサービスが増加中
昨年は共通ポイントに関して、それほど大きな話題はありませんでした。しいて言うなら、ファミマとの店舗統合に伴い、サークルKサンクスが楽天スーパーポイントの採用をやめてTポイントにシフトしたことくらいで、新たな共通ポイントも生まれませんでした。
いや…政府が主導するマイナンバーカードに関しては試験的に「自治体ポイント」の扱いが始まっていました。ただし、認知や利用に関してはまだまだ未知数で、浸透しているかというと…それも微妙なところ。これについては、新たに動きがあれば誌面で取り上げましょう。
ただし、スマホとクレジットカード、ショッピングサイトを組み合わせたサービスは拡充されつつあります。
その一つが、楽天による「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」です。これは、楽天の各サービスを使うことでポイント倍率が上がるプログラムのことで、通常ポイント1倍(100円=1P)に加えて、楽天カード利用で3倍、市場アプリ月1回利用で1倍、楽天モバイル利用で1倍、楽天ブックス月1回1000円以上の注文で1倍、楽天プレミアムカード/楽天ゴールドカード利用で1倍と、最大で8倍になるという仕組みです。貯まったポイントは楽天の各種サービス、楽天Edyに交換して電子マネーとしても使えます。
似たような取り組みは、auの「au WALLETクレジットカード」×「Woama!(ワウマ)」、ヤフーは「Yahoo! JAPANカード」×「Yahoo!ショッピング」で実施していて、ドコモの「dカード」×「dショッピング」でも行われています。dカードの関しては、ローソンでの買い物代金を3%オフにするという、リアル店舗との連携も。要は、特定のサービスを組み合わせることでポイント還元率が高くなるということです。
なかでも、スマホアプリを経由した買い物でポイントアップというのは、昨年のトレンドでした。いまや、パソコンではなくスマホからショッピングをする消費者が確実に増えていて、スマホしか使わない「スマホオンリー」という人も少なくありません。ディスプレイが大きなパソコンで買い物をする際は商品の比較が容易ですが、スマホだと面倒なので、価格を気にしないで買う層もいると聞きます。そこを狙うため、事業者はスマホショッピングにインセンティブを用意しているという見方もできます。今後も、こういったサービスは増えていくはずです。
ーーーネットショッピングの主戦場はスマホへシフトし、クレジットカードと組み合わせた特典も多数用意されているようだ。ビジネスのチャンスも潜んでいるだろう。さて、次回1月の締めくくりは、決済関連の動向について触れよう。