クレジットカードで税金を納めるとポイント付与の対象になり(一部ポイント還元率が通常より低くなったり、ポイント付与対象外のカード会社も)、24時間ネット経由でいつでも納付できるので手間がかかりません。現金納付だと原則的に一括払いですが、カード払いだとあとからリボ払いにすることで、分割払いにすることもできます(一部カードは除く)。納税額に応じて手数料が上がるので事業規模が大きい法人には不向きですが、中小企業の場合はポイント還元の恩恵を受けられるので、決して悪い手ではありません。
さらに進んだ自治体もあり、大阪府寝屋川市では2019年10月15日より、市民税や府民税(普通徴収分)、固定資産税、国民健康保険料などをクレジットカードだけではなくLINE Payでも支払えるようになりました。対応するクレジットカードはVisa、Mastercard、JCB、American Express、ダイナースクラブと幅広く、LINE Payを使用する場合はLINEアプリを使います。クレジットカードではシステム手数料が発生しますが、LINE Payでは発生しません。利便性が高いと納付もしやすくなりますから、こういった取り組みは全国でも増えていくかもしれません。
このように、決済の手段が増えたことにより、多様性を受け入れる企業も出てきました。保険の分野では、アフラックが保険料の支払いにLINE Payを導入しています。日本郵便も2020年2月から郵便局の窓口でキャッシュレス決済を導入すると発表。まずは全国65の郵便局で始め、5月には約8500局まで広げる予定です。これまで現金払いだった郵便料金やゆうパック、きって、はがき、レターパックなどの支払いに対して、クレジットカードならVisa、Mastercard、JCB、American Express、ダイナースクラブ、銀聯、交通系ICカードや電子マネー、ゆうちょPay、LINE Pay、メルペイ、Origami Pay、PayPay、楽天ペイ(アプリ決済)、d払い、au PAYなどが対応する見通しで、メジャーどころのサービスは網羅しています。2020年は、今年に輪をかけて、キャッシュレス決済が進んでいくのかもしれません。