ビジネスカードの発行は、カード各社が力を入れていて、先述のように、一般やゴールド、プラチナのカードを発行しています。日本のビジネスシーンは現金決済が多く、キャッシュレスはいまだ少数派。ある意味狙い目だということです。キャッシュレス決済なら領収書は不要という今回の施策は、ビジネスカードの普及を後押しするかもしれません。
こうした事情もあり、新たなビジネスカードは続々と登場していて、JCBが2月から発行した、法人代表者・個人事業主向けのビジネスカード「JCB CARD Biz(JCBカードビズ)」も、そのひとつです。JCBでは、従来から法人向けのクレジットカードを発行していましたが、同カードはリボ払いや分割払いに対応し、法人口座だけではなく個人口座も設定できるのが大きな違い。法人の登記簿謄本が不要で、代表者個人の本人確認書類を提出すれば申し込むことができます。
ラインナップは一般、ゴールド、プラチナの3種類。ただし、プラチナでも年会費は3万3000円とリーズナブルです。ところが、コンシェルジュやプライオリティ・パス、空港ラウンジといったプレミアム系クレジットカードの付帯特典は押さえていて、グルメ優待、ゴルフ場の手配といったサービスも。低コストで、様々なサービスを使いたい人にとって、付加価値は高いでしょう。3種類共通の特典として、会計・経理ソフトの優待、出張・宿泊、社員旅行・福利厚生などのサービスも用意していて、ビジネスユースに耐えうる内容です。
個人事業主であれ法人であれ、金銭管理やビジネスに役立つ付帯サービスは便利だというもの。これらのカードはそうしたニーズに応えます。いずれにしろ、ビジネスカードは他にもたくさんありますから、またの機会に取り上げましょう。
ーーースタートアップの法人やフリーランスにとって、手軽に持てるビジネスカードは心強い。仕事の効率化にも役立つだろう。次回は、クレジットカードの最新セキュリティ事情に迫る。