池田 ニューヨーク市には人がどんどん入ってきますから、マンハッタン中心からあふれて周辺に流れ始めているのです。ハーレムエリアも以前は治安の面で不安があったのですが、いまでは生活のインフラが整い成熟してきています。オーガニックスーパーのホールフーズの進出もあるようです。
内藤 ホールフーズはセレブを中心に人気があることから、出店エリア近辺の家賃相場を上昇させると聞いています。人が増えると、住む場所は上に伸びるか横に広がるかしか選択肢がありません。ですが、上には限界がありますから、ニューヨークでは横に広がりを見せているというわけですね。
池田 以前は家賃が1700ドルだったエリアが、インフラ整備に伴いマンハッタンのミッドタウンの家賃に近づくように 1800ドル、1900ドル、 2000ドルというように上昇する、そういった現象が起きています。ですから、ミクロで見ると不動産で儲けるチャンスはまだまだあるということです。私たちもマンハッタンの中心地だけではなく、成長しているエリアも積極的に狙っています。
一方、世界的に見るとニューヨークの不動産は、まだ手ごろな水準です。不動産価格が年間家賃の何倍かを見ると、台湾は60倍、モナコやムンバイ、上海、香港、シンガポールも30倍以上ですが、ニューヨークは20倍台で、世界の不動産価格に比べるとまだポテンシャルがあります。実際にマンハッタンの中心エリアを除く郊外だと、戸建てが数千万台で購入できます。
内藤 ニューヨーク=マンハッタンと考えると、手が出しづらいという先入観を抱きますが、そうではないと。いまからでも始められるわけですね。
池田 ええ。もちろんです。
―――ポテンシャルは高いものの、いまからでも遅くはないニューヨークの不動産投資。次回以降は、具体的な手法や手段について迫っていこう。
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内藤 忍(ないとう しのぶ)
株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。
大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。
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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」「究極の海外不動産投資」など多数。最新刊は1月末に出版した「飲めて殖やせる 究極のワイン投資」。
池田将洋(いけだ・まさひろ)
タイチ不動産 投資・商業部門マネージャー
大学時代サッカーで日本一になり、自身もプロを目指す。サッカー引退後は日本リクルート社に入社、不動産業界を担当。 リクルート退社後、ニューヨークに渡米タイチ不動産入社。 入社2年目でトップ営業になり、現在は自身でも不動産投資を始め、パートナーシップでニューヨークに不動産ビルを所有。