かつて、写真といえば町の写真館でプロカメラマンに撮ってもらうことが当たり前でしたが、いまはフォトスタジオのスタッフがデジカメで何枚も撮影し、そこから利用者が欲しいモノをピックアップするというサービスが人気のようで、プロが撮った渾身の1枚より、素人が撮った数枚の画像のほうが評価されています。これが、独占から一般化するということですが、金融の分野でも大手金融機関にしかできなかったことが、垣根が下がってきて、新規参入も容易になることで、ビジネスチャンスにつながるのです。
一方で、ビットコインをはじめとする仮想通貨の普及も気になるところです。昨年はネガティブなニュースがあったり、マネーロンダリングの温床になる危険性から規制強化という見方もありますが、利便性の高さは他の決済手段にはない魅力です。例えば、銀行から海外送金する場合、数千円の手数料がかかるのが通常ですが、ビットコインならスマホから手数料無料で瞬時にでき、その差は歴然。規制が追い付いていない部分はあるものの、新たなサービスが生まれるきっかけになるかもしれません。
最近は、個人間の宿泊をマッチングする「Airbnb」が人気で、民泊はグレーゾーンなことからトラブルもあるようですが、利用者の増加には歯止めがかかりません。似たような状況が金融業界にも訪れつつあります。
ーーーフィンテックや仮想通貨など、金融や資産運用にまつわる、新たなテクノロジーやサービスは、着実に増えている。賢く使うことで、多くのメリット、付加価値をもたらせてくれるだろう。関連する情報をキャッチアップしていきたい。そして次回、1月の締めくくりは、今年の経済状況について、内藤氏が見通しを語る。
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内藤 忍(ないとう しのぶ)
株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。
大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。
毎週発行する資産デザイン研究所メールは、購読者約12,000名。個人投資家の強い支持を受けている
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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」「究極の海外不動産投資」など多数。最新刊は1月末に出版した「飲めて殖やせる 究極のワイン投資」。