具体的には、ロンドンの一等地で30㎡ほどのワンルームだと5000万~1億4000~5000万円ほど、ファミリータイプなら1億円超、3ベッドルームなら53億~64億円も珍しくありません円といった物件もあります。
内藤 ワンルームの価格は東京の倍はしますね。しかも、日本人は現地金融機関でローンを組めませんから、キャッシュで買うしかありません。利回りも低くて、投資妙味という点では乏しそうです。
吉岡 郊外には戸建て物件が多くありますが、こちらは土地・建物が広い分、価格も上がり、やはり億単位になります。
内藤 インカムゲインで収益を狙うという意味で、ロンドンの物件は向いてなさそうです。利回りで回すというよりは資産として持つ、お子さんがイギリスに留学するから買っておくとか、実需に近い持ちかたが良いかもしれません。
吉岡 当社でもそういった物件を扱っていますが、投資の側面は弱いというのが実情です。よほど、イギリスに固執してないと買わないというか…利回りもなく、キャピタルもここ5~6年で上がってはいるものの、新興国ほどのダイナミックさはありません。
ーーーブレグジッドの影響はまだ見えず、むしろポンド安で物件価格は安くなっているというイギリス不動産。次回も引き続き、マーケットの様子を伺っていこう。
吉岡憲史(よしおか・けんじ))
ステイジアキャピタルジャパン株式会社取締役
青山学院大学卒業、英国ラフバラ大学大学院修了。
株式会社新潟総合テレビ、株式会社クリード、クリード不動産投資顧問株式会社(出向)、APN株式会社取締役、APH株式会社代表取締役などを経て、2013年より現職。賃貸情報サイト「家賃5万以下ドットコム」の発案者。