ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

2017年 新春特別編 1/4

昨年はこれらふたつの出来事が政治的・経済的にインパクトがあり、資産運用の世界にも大きく影響を及ぼしました。

エンリッチ マネーカフェ 1701 ブレクジッド

ブレグジッドによりポンドは乱高下、米大統領選の開票日はドルが売られることに…。株式市場も大きく乱れ、当日の日経平均株価は1000円以上も値を下げて取引を終えました。

ところがその後、トランプ氏への期待から世界的に株価は上昇へ転じることに…。日経平均株価は年末直前で年初来高値を何度も更新し、イギリスEU離脱の頃、米ドル/円相場は100円を割るかもしれないという話だったのが、昨年12月半ばには117円台まで上昇しました。これも多くの投資家は予想していなかったことです。リスクマネーは株式に向かっていて、何か起きると調整局面を迎えるかもしれませんが、企業業績や雇用関係は先進国を中心に改善しているので、急落するとは考えにくいでしょう。

とりわけ、今年は世界中の投資マネーがアメリカに集まると私は見ています。いくつか理由があり、そのひとつがFRBによる米国の利上げです。昨年12月に1年ぶりに実施して、今年も数回かけて行うのは織り込み済みの話で、一方、ユーロ圏や日本はゼロ~マイナス金利の状態ですから、金利差から見たアメリカに対する資金流入が期待できます。基本的にお金は金利の高い通貨に向かいますから、投資・資産運用の定石から見ても、ドルが買われる可能性は高いということ。具体的には日本やユーロ、新興国からアメリカにお金が移動するということです。

ーーーブレグジッドと米大統領選におけるトランプ氏の勝利。思いもよらなかった結果に、世界が震撼したことは事実だ。内藤氏いわく、今年は投資マネーがアメリカに向かうとのことだが、次回もその理由を語っていただこう。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

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内藤忍

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