ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

レアコインの世界 1/4

さて、レアコインはまだ日本ではメジャーな存在とはいえません。私自身も趣味としてのアンティークコインの蒐集、コイン投資について知ってはいましたが、それほど詳しくありませんでした。ところが、西村さんの著書を読み勉強させていただき、実用的な資産運用であったり資産保全の手段だと気付くことになったのです。ちなみに、ユニバーサルコインズだと、顧客層はどうなっていますか?

西村 色んな方がいますが、当社の場合は男性が8割で50代が目立ちます。既に資産運用に取り組んでいて、資産保全や整理、相続を意識して相談にいらっしゃいます。そこで我々は、目的に叶うコインを提案するというわけです。30~40代の方で、将来の価値向上を期待して、100万~200万円からお買い上げいただくこともありました。一方で、例えば「1000万円分を買いつけて欲しい」とご依頼いただき、バイヤーが海外で仕入れてご購入いただくケースも。それはさまざまです。

内藤 なるほど。西村さんをはじめ、ユニバーサルコインズのバイヤーが信頼に足るというのであれば、本人は海外に行かず、プロに買い付けを任せてしまうのですね。ビジネス的には在庫リスクを抱える必要はなく、ロットも大きいので安心。そう考えると、信用が第一のビジネスだとわかります。

西村 おっしゃる通りで、レアコインの購入はお客様の資産運用をサポートするのと同じこと。信用いただかないことに、お任せいただけません。一方、ショールームやショップを持つことで、多くの日本人にもレアコインを身近に感じていただければと考えています。

ーーーアンティークコインに価値があるとは何となくわかるものの、資産運用の面では、具体的にどういったメリットがあるのか。次回は、レアコインの世界により迫っていこう。


西村直樹(にしむら・なおき)

株式会社ユニバーサルコインズ代表取締役社長
1978年生まれ。芝浦工業大学建築学部卒業後、スポーツ用品会社ゼビオ株式会社入社。
2年目で約100億円の予算を預かるバイヤーに抜擢。約10年間マーケティング業務に従事し、海外統括部門にてグローバルビジネスにも携わる。2014年に株式会社ユニバーサルコインズを起業。アンティークコインの深遠な魅力を広め、さらに、アンティークコインによる資産形成をサポートすべく奮闘中。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

連載コラム

内藤忍

Return Top