資産を不動産に置き換えることのメリット
内藤 同じお金があっても、不動産に置き換えたほうが、断然メリットは高いのも事実です。仮に1億円の資産があったとして、これを定期預金に入れても得られるのは、年に数万円の利子くらい。ですが、中古ワンルームマンションを1戸でも買えば、それ以上の家賃収入が得られます。相続税の課税評価も不動産の方が圧縮できるのもポイント。1億円の現金と不動産なら、後者のほうが相続税を抑えられるということです。
重吉 その通りです。キャッシュだと額面が課税対象になりますが、不動産は建物が固定資産税評価額、土地が路線価で評価されるので、相続税対策になるのです。資産の一部を不動産にするだけで、何百万円も節税効果が得られます。
内藤 それにワンルームマンションを複数持っていたら、兄弟で分け合えます。ですがアパートやマンションが1棟だと、「売りたい」「貸したい」とかもめる原因になりかねません。売る場合も、1億円の物件より数千万円だと買い手がつきやすいので、現金化しやすいというメリットもあります。
ーーー重吉氏が提唱する“レバレッジの黄金率”。これを活用すれば、ローンにないマンションがスピーディに手に入り、それだけ経済的自由も身近になってくるというわけだ。次回は、ワンルームマンション投資の優位性や目利きについて、プロの視点から掘り下げていこう。
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内藤 忍(ないとう しのぶ)
株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。
大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。
毎週発行する資産デザイン研究所メールは、購読者約12,000名と個人投資家の強い支持を受けている
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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」など多数。最新刊は「究極の海外不動産投資」(幻冬舎)
重吉勉(しげよし・つとむ)
株式会社日本財託代表取締役
株式会社日本財託管理サービス代表取締役
1962年、石川県生まれ。早稲田大学社会科学部中退。1990年に株式会社日本財託を設立するが、間もなくバブル景気が崩壊。それまで羽振りの良かった不動産会社が次々と倒産するなか、「生き残るには地道な固定収入が大切だ」と気づき、「不動産業の原点は管理業だ」と確認。中古ワンルームの仕入れ、販売、その後の賃貸管理に業務を特化して現在にいたる。
30年間の不動産管理業務を通じ、失敗した人を多く見たこと、また、自分自身の苦い経験などから、「失敗しないための不動産投資法」などのセミナー活動も積極的に展開。「出逢った人のご縁を大切に、まめまめしく働き、お客様と一生涯のお付き合いを築き、安心と信頼の輪を広げます。」を経営理念とし、東京都でもっとも信頼される不動産管理会社を目指している。