取引コストの優位性
内藤 この時点で16万9000円の差。これは大きいですね! ところで、素朴な疑問ですが、お金のデザインさんは、なぜこれだけローコストで運用ができるのでしょうか。
廣瀬 「ETFラップ®」は、外資系証券会社を通じて多数のお客様の代わりに一括して取引を行うことによる取引手数料が安くなる効果や投資信託よりもローコストのETFに特化した点、更に顧客管理を含めたシステム化もあります。そもそも、これからの時代、天災や市場暴落、極端な円安やインフレ、小高齢化など、何が起きても不思議ではありません。ところがいまでも日本人は預貯金をしている人が圧倒的で、金融資産保有額のうち円建て資産が97.5%、さらに現預金が53%を占めています。それだと大事な資産を目減りさせるだけですから、こういった新しいグローバルな運用で資産価値を保全していただきたいわけです。とはいえ、そこでコストがかかってしまっては本末転倒。ギリギリまで削った形で提供したいという考えです。
―――投資信託よりもコストに優れたETFに特化した運用商品である「ETFラップ®」。それはご理解いただけたはずだ。次回は、ETFについてさらに詳しく解説。「ETFラップ®」の仕組みにも迫っていこう。
[catlist tags=”ETFラップ®” orderby=date order=asc]
内藤 忍(ないとう しのぶ)
株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。
大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。
毎週発行する資産デザイン研究所メールは、購読者約12,000名。個人投資家の強い支持を受けている
(登録はこちら http://asset-design.jp/services/mailmagazine.php から)
セミナー、スタディ・ツアーなどの最新情報はこちら http://asset-design.jp/news/ から
早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」「究極の海外不動産投資」など多数。最新刊は1月末に出版した「飲めて殖やせる 究極のワイン投資」。
廣瀬 朋由(ひろせ・ともよし)
株式会社お金のデザイン代表取締役社長
横浜国立大学経済学部経済法学科卒業
1982年に三井信託銀行(現三井住友信託銀行)株式会社に入社し、投資顧問部、受託資産運用部(年金運用部)にて内外株式/債券の運用の統括責任者になる。
1989年に和光証券経済研究所出向。1999年に世界最大の資産運用会社バークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社に入社、営業統括本部営業企画部長として、営業企画、商品戦略、マーケティング、コンサルタント・リレーションズ全般を担当。
2009年ブラックロック・ジャパン㈱との合併後、Global Client Group(営業部門)COOに就任。外部委員として、厚生年金基金連合会基本方針細則検討会外部委員、東京証券取引所デリバティブ懇談会委員、大和総研リスク管理委員会委員(オルタナティブ伝統的資産運用)、大和総研リスク管理委員会委員(伝統的資産運用)を歴任。日本証券アナリスト協会検定会員。
著書に、『カレンシー・オーバーレイ入門』(年金情報)、『カレンシー・オーバーレイの諸問題』(日経金融新聞)、『計量アクティブ運用のすべて~その理論と実際』第9章「キャパシティ」(きんざい)
インフォメーション:3月18日(水)、お金のデザイン社主催、第3回目資産運用セミナー「米国に学ぶ投資一任運用の最前線」が開催予定。内藤氏も講師として出席する。
詳しくは、http://eventregist.com/e/5kJnPIOMDhfc