個人の預金がマイナス金利になることは無さそうですが、金利はほぼゼロですから、貸金庫にお金を置いているのとほとんど同じ状態です。
一方、金利が下がればプラスの影響を受けるのが、お金を借りている人たちです。株式市場でも借入の大きな電力会社や不動産会社などの株価は政策の発表後、一時上昇しました。REIT(不動産投資信託)も借入の負担が軽減されるとの思惑から上昇を描きました。
個人で借り入れをしている人にも恩恵はあったでしょう。住宅ローンの金利が下がれば、マイホームを買いやすくなります。投資用の不動産も借入金利が低下すれば、投資する人が増えて価格は上昇しやすくなります。
このように、マイナス金利とは、金利を払う人が得をして、受け取る人が損をする政策です。インカムゲインで資産を増やすのは、より困難になってしまいましたが、運用する資産側ではなく、負債(借入)も積極的に活用したポートフォリオの構築を考えることが、今後もますます重要になってくると思います。