前回にオークランドが地下鉄の新規敷設計画により、都市としてアップデートの最中であるという話を紹介しましたが、今回はオークランドに限らずニュージーランド全体が世界の大富豪からある理由で注目されていることを紹介します。
第3次世界大戦において最も安全な国
10年ほど前に旅行サイトに掲載された、第3次世界大戦が勃発したときに最も安全な国ランキングというものがあります。もちろん、いちWebサイトのランキングですし、順位付けのロジックの詳細も分からないのであまり真に受ける必要はありませんが、ニュージーランドが1位にランクインされています。ちなみに上位10の国は下記のようになっています。
1位:ニュージーランド
2位:ブータン
3位:アイスランド
4位:ツバル
5位:フィンランド
6位:セイシェル
7位:カナダ
8位:パプアニューギニア
9位:コスタリカ
10位:スイス
いずれも、地理的かつ地政学的に大きな紛争が起きにくく、さらに自然環境に恵まれていることが分かります。ニュージーランドが1位に選ばれる理由としては、第3次世界大戦の中心となるであろう大国から地理的に大きく離れている島国であること、自然環境に恵まれている上に人口密度が低く、食料も自給できることがあげられています。
ちなみに、第3次世界大戦が起きた時に危険な国ワースト10についてもいくつかランキングが発表されていますが、その半分くらいに日本が含まれています。やはり、北朝鮮を中心として東アジア情勢は緊迫しており、大きな紛争が起きる可能性が高いと見られているのでしょう。
そして、こうしたランキングだけでなく、ニュージーランドが地政学的なセーフヘイブン(逃避場所)としてさらに注目される報道が最近ありました。それは、米国の大富豪ピーター・ティールが最近ニュージーランドの市民権(国籍)を取得したというニュースです。
ピーター・ティールは米国では、イーロン・マスクと並んでペイパル・マフィアのドンとして有名で、フェイスブックが創業して間もない頃に投じた50万ドル(約5,500万円)が10億ドル(約1,100億円)以上になるという莫大なリターンを得て、最近ではシリコンバレーの起業家として珍しくトランプ大統領を早いタイミングで応援したことでも知られています。
現在は、パランティールというビッグデータの解析会社の会長を務めていて、この会社はCIAやFBI、さらには米国の空軍といった政府組織からも仕事を請け負うなど急成長していて、企業価値が200億ドル(約2.2兆円)を超えるところまで成長し、ピーター・ティール自身もさらに富を増やしています。