この連載で３年程前にマンハッタンの超高級コンドミニアムについてレポートしましたが(前回の「NY高級不動産シーン」を読む)、今回久しぶりに現地を訪れたので最新の状況をアップデートしたいと思います。

さらなる高層化が進行中

３年前はお客様と一緒に当時完成済みのコンドミニアムとしては最高層だった、パークハイアットホテルの階上に聳える75階建てのOne 57を視察して威容に圧倒されましたが、写真にあるように３年間でOne 57をはるかに凌駕する超高層コンドミニアムが続々と建設されていて驚きました。One 57の高さは305メートルで、3年前にはまだ建設中で完成時には426メートルとなる予定だった432 Park Avenueも完成部分の屋内を視察しました。

セントラルパークから見てOne 57の左手に位置しているのがスタインウェイタワーで、完成時には433メートルとなり、上記の432 Park Avenueを上回ります。ただ、同じくパークから見てOne 57の右手に位置するCentral Park Towerは何と階数にして130を超え、完成時には472メートルの高さになる予定です。

Central Park Towerは完成すればもちろんコンドミニアムとしてはマンハッタンで最高層となり、オフィスビルを含めても名だたる著名ビルを追い抜いてOne World Trade Centerに次ぐ２番目の高層ビルとなる予定です。高さではCentral Park Towerにゆずるスタインウェイタワーですが、こちらは完成時のビルの縦横比（ビルの高さと建物の横幅で最も幅広い部分との比率）で23-24:1と、ビルの形状の細長さでは世界最高となる予定です。

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なんでも最新で最高が大好きなニューヨーカーの好みを反映してか、わずか３年の間に次々とワールドクラスの高層コンドが建設されています。上記の４つのビル（One 57/432 Park Avenue/スタインウェイタワー/Central Park Tower）は全て57番街に面していて、セントラルパークから見たマンハッタンのスカイラインが一変しています。数十億円から100億円以上の超高級コンドミニアムの部屋が大量に供給されている57番街はビリオネア（1,000億円長者）通りという異名が定着しつつあります。

ここまでのペースでコンドミニアムを含む超高層ビルが続々と建設されスカイラインが数年単位で激変している大都市は、NY以外に世界でもドバイ位のものでしょう。