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増税に伴うポイント還元制度について 1/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今回は、菊地氏が夏から秋にかけて体験した、プレミアム系クレジットカードのイベントの模様をお伝えしよう。ーー

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Photo:iStock.com/ablokhin

エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。前回は、10月から始まった政府によるポイント還元事業について取り上げました。対象店舗でクレジットカード、コード、タッチなどキャッシュレスで決済すると、2%もしくは5%のポイントが還元されるというもので、すでに経験した人も多いと思います。クレジットカードはダイナースクラブやアメックス、JCBなど主要カード会社はほぼ網羅していて、電子マネーは交通系、流通系のメインプレイヤー、コード決済も大手はほとんど決済事業者として参加していて、コンビニやスーパーなど、対象店舗は少なくありません。2020年6月末までの時限措置ですが、積極的に使いたいものです。

JR東日本が乗車ポイントを開始
Suicaで電車に乗ると最大2%還元

11月は、私が夏から秋にかけて体験した、プレミアム系クレジットカードのイベントをレポートしますが、本題に入る前に、JR東日本が消費増税に合わせて10月から始めた「乗車ポイント」についてお伝えします。公式にアナウンスされたのは9月に入ってからだったので、驚いたのではないでしょうか。

これは、JR東日本の鉄道を利用すると運賃に応じて「JRE POINT」がたまるという特典で、エアラインのマイルに似ています。「なぜ、鉄道会社がそんなサービスを?」と思うでしょうが、じつは消費増税に合わせて鉄道運賃も値上がりしているからだと思います。JR東日本の山手線場合も、営業キロ数が短いと「きっぷ運賃」は据え置きのケースはありますが、IC運賃は増税の2%分相当を引き上げ。3㎞までは133円から136円に、16~20㎞ならきっぷは260円から270円、ICは259円から264円といった具合です。現在はSuicaをはじめ交通系ICカードがメインなので実感していないかもしれませんが、増税は運賃にも影響しています。

その分を還元する目的で始めたのが今回の乗車ポイントで、具体的には、「JRE POINT WEB」に登録した「Suica(カードタイプ記名式)」「モバイルSuica」「Suica付きビューカード」のいずれかでJR東日本の鉄道を利用すると、次のような仕組みでJR東日本の共通ポイント「JRE POINT」が付与されます。

① 在来線の乗車1回の利用額に応じて、0.5%(Suica付きビューカード含むカードタイプ)もしくは2%(モバイルSuica)のポイント付与(定期区間外対象)
② Suicaグリーン券の購入で、0.5%(Suica付きビューカード含むカードタイプ)もしくは2%(モバイルSuica)のポイント付与
③ モバイルSuica定期券の購入でポイント付与

注目すべき点は、鉄道利用時のポイント還元率です。カードタイプとモバイルSuicaで4倍の差があります。具体的には前者だと200円で1ポイント、後者だと50円で1ポイントを付与しますが、ここからわかるのは、JR東日本のモバイルSuica推しの姿勢です。定期券の購入でポイントが付与されるのもモバイルSuicaだけで、同社としては実物のカードを発行しないで済むモバイル版を普及させたい狙いが垣間見えます。

菊地崇仁

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