ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今月のテーマは、ポイントやキャッスレスを取り巻く業界の動向だ。再編や提携は加速化し、新型コロナウイルスも影響して、新たなサービスも生まれ始めている。ーーー
エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。前回は、新型コロナウイルス(新型コロナ)に対する、エアラインやホテル、クレジットカード各社の対応を取り上げました。基本的には消費者に寄り添った内容で、胸をなでおろした人もいると思います。今後も、続報があれば取り上げましょう。
加速する業界再編・業務提携
KDDIはau WALLETポイントからPontaへ
今年に入り、世の中は新型コロナに関するニュースで溢れていますが、ポイント・キャッシュレス業界にも様々な動きが見られます。
まずは、業界再編から。昨年11月にヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)とLINEが経営統合すると発表し、大きな話題になりました。現在は、公正取引委員会による企業結合審査の最中で、その答えはまだ出ていません(5月半ば現在)。PayPayとLINE Payというように、経営統合後に重複するサービスは併存させるとの報道がありましたが、具体的な戦略が話し合われるのは、審査後になる模様。順調に進めば、予定通り今秋に統合は完了する見込みです。
ただし、LINE Payは4月下旬からVISAと三井住友カードと提携した独自のクレジットカード「Visa LINE Pay クレジットカード」の申し込み・発行を始めています。私は先行案内に応募したので、すでに手元に届きました。
このカード、もともとはLINE Pay、VISA、オリコの3社により今年1月に発行する予定でしたが、直前になり「市場環境の変化」を理由に、業務提携を解消することに。3月に三井住友カードと新たにタッグを組み、発行に至っています。
このカード、なかなかコスパに優れていて、サービス初年度の年会費は無料で、次年度以降も年1回以上のカード利用があれば無料になります(利用がないと税別1250円)。
驚きなのは、2021年4月30日までは、基本還元率1%に2%を上乗せした、3%のポイント還元を実施すること。一般的なカードの還元率が0.5%、1%なら高水準の昨今、大盤振る舞いと言えます。付与するのはLINEポイントです。