今年でシンガポールに家族で移住してから7回目の年末年始を迎えますが、コロナの感染拡大による渡航制限のために初めて日本に帰国せずに、シンガポールで新年を迎えます。今回はその様子についてレポートします。
日本の味覚をシンガポールでも
シンガポールでは11月以降にほぼ完全にコロナの感染を抑制することに成功し、ほとんどの日で新規感染がゼロとなっています。12月後半は市中での感染が2週間で1人だけになっており、さらにシンガポールの感染の中心だった外国人労働者の寮での感染も同じく1人だけに抑えられています。
一方、日本では冬を迎えて新型コロナの感染が拡大し、1日の感染者数や死者数に、累計の重症者数も過去ワーストを更新してしまっています。これを受けて、一時は日本からシンガポールへの入国について、空港で受けたPCR検査が陰性であれば2週間の自宅待機が許されていましたが、感染拡大エリアとして制限が強くなり、ホテルなど隔離専用施設での2週間の待機が義務付けられるようになってしまいました。
年末にかけてシンガポールへの帰国者が増えたことで、隔離施設となっているホテルもグレードが低いところも含まれるようになってきており、部屋が狭く窓が開かないビジネスホテルが割り当てられた家族は2週間が非常に辛かったと私の周囲でもこぼしていました。シンガポールの帰国者の隔離は日本と違って非常に厳格なので、我が家も幼児を含めてホテルの部屋に2週間隔離されるのはあまりに辛いと感じ、初めてシンガポールで新年を迎えることにしました。
ただ、子供たちには毎年日本に帰った時に楽しみにしている冬の味覚やクリスマスの経験をなるべく再現してあげたいという思いから、日本からシンガポールに進出しているブランドを数多く利用することにしました。
おせち料理は毎年、私の実家に帰って祖母の手作りのものを食べていますが、シンガポールでは食材を含めて調達が困難なので、シンガポールでも評判の良い「紋寿司」のおせち料理を予約しました。シンガポールがロックダウンで外食が全くできなかったタイミングで、木箱に入った豪華な手巻きずしのセットを紋寿司から宅配して、家族そろって日本の味を楽しめたことがストレスを紛らわせてくれました。
おせち料理だけでなく、クリスマスのディナーはこちらもシンガポールで最も評判の良い焼肉店の1つであるヤキニクエストさんの宅配セットに、シンガポールでどんどん店舗を増やしているアンリシャルパンティエのクリスマスケーキをオーダーして、日本に帰った時とほぼ変わらない美味に囲まれながら楽しいクリスマスを過ごしました。