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ハワイの親子留学

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前回は、ここ数年注目を浴びている親子留学、その中でも一番人気がある「ハワイ親子留学」について取り上げた。

ここ数年、日本の有名な優良企業が英語公用語を取り入れたことから親の英語教育熱が高まり、ハワイと言う立地の良さが多くの「留学者」を集めている。今回は、「実際に初めて親子留学をしてみたい」と考える方へ様々なアドバイスや、注意すべき点について、ハワイ親子留学歴7年の筆者の経験からお伝えしたい。

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スクール内も色鮮やかで楽しい!
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アウトドアはひたすら海、なんて日も

どんな親子留学にしたい??勉強系?アウトドア系?

親子留学をする目的は色々あるだろう。「せっかく英会話を習っているから、どれ位通じるか試してみたい」「小さいうちから外国の文化を体験させてみたい」「海外にも友達を作りたい」…。十人いれば十パターンの目的があるために、どういったプランを練れば良いか悩むところだ。

最初にざっくりと決めておくべきなのは、「勉強系」か、「アウトドア系」のどちらのプランを希望するかだ。前者は、机に座って勉強をしたり本を読んだり英会話の授業を設けているもので、こちらは外国の子供や学生を対象に語学学校が運営していることが多い。一方後者は、海や山、プールなどへ行き、ひたすら現地の子供と一緒に「夏休み」を楽しむプランだ。

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遠足はみんな黄色いスクールバス

後者の多くは現地の共働きの親が学童代りに預けているもので、代表的なものはYMCA。YMCAは朝から晩まで(7時~17時)のプログラムで一週間$150前後と格安だが、先生が指示する内容がある程度理解出来るなど一定の英語力が求められる。一方、語学学校が提供するサマープログラムは一週間$500前後と値段は張るが、スタッフが日本人だったり生徒の割合も日本人が多いため(多い所では90%以上が日本人)、英語ビギナーの子供には安心だ。

希望プランが見えたら留学紹介会社を探そう

大体のプランが決まり留学のイメージがわいてきたら、次に考えるのは「業者に依頼する」か、「自分で手配するか」だ。自分自身がハワイの事に詳しく英語も問題が無ければ、個人手配が十分可能だが、一般的には留学紹介業者を介しての留学になるケースが多いので、その際の注意事項を挙げておきたい。ここ最近はハワイもエージェントが乱立し個人手配者も増えているため、留学を依頼する際の手数料は年々安くなり完全な価格競争となっている(数年前には、「コンドミニアムを契約したら無料でスクールを紹介する」サービスが生まれ話題になった)。

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カラカウアには多くの会社がひしめく

それでは留学斡旋会社はどこから利益を得るのかと言えば、紹介した学校からの紹介料、つまりマージンなのだ。マージンの比率は学校により異なるが(授業料の10~20%が一般的)「この学校が本当に良い、合っている」という視点ではなく、「この学校はマージンが良いから紹介したい」という斡旋会社が多いのも事実。そのために、実際に学校に通ってみたら話が違う、希望していた内容と異なると言ったトラブルが多発しているのだ。

本当にあった!こんなトラブル

私は年間何組もの親子留学経験者を取材させて頂いているので、毎年いくつものトラブルを聴く。「ダブルブッキングしていたのか、初日の登園日に付き添う約束が2時間も遅れて、着いた頃には生徒はフィールドトリップに出てしまっていた」「料金を振り込んだ後、音信普通になってしまった…」「『日本語が分かる先生がいるから大丈夫』と言われてプリスクールを決めたのに、実際には日本語が分かる先生は数年前に辞めていた」など、母子だけで滞在していたらどれ程不安だっただろうか、と胸が痛くなるようなことばかり。

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滞在中に何度も通う?ワイキキビーチ

私自身も7年前の親子留学の際にはエージェントを使ったが、息子が1カ月経っても慣れずに泣き続けていたために「もう辞めた方が良いでしょうか」と相談の電話をしたところ、「さぁ、個人差があるから分かりませんね」と言われてガチャッと切られた覚えがある。その時に「既にお金を払い終えた私は、もうサービス対象ではないのだ」と愕然としたのだ。

業者とのトラブルを回避するために注意すること

ネットやメールだけでしかやりとりの無い相手を信頼するということは、こういうリスクも少なからずあるのだ。海外に出るとなると、いくら日本人が多いハワイとはいえ「外国」であり、全ての事が自己責任である事を肝に銘じておこう。その上で依頼をする際には、以下の事に注意しよう。

・過去のメール内容と矛盾が無いか
・ダメなものはダメとはっきり伝えてくるか
・こちらの希望に対して複数の選択肢を提示してくるか
・メールのレスなどはきちんとすぐに返ってくるか

こちらの要望に対して、何でも「大丈夫大丈夫」と安請け合いをしたり、特定のスクールをごり押ししてくる業者は高いマージンをもらっている可能性もあり要注意だ。

エンリッチ編集部

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