ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、クレジットカード各社の新サービスやサービス改定を取り上げる。(1/2から読む)−−−
プレミアム系クレジットカードを中心に
サービス改定が続々と開始
ダイナースクラブでは、経費決済専用の「ビジネス・アカウントカード」を発行しています。個人カードとは別の支払い口座を設定できたり、個人カードとは別の利用代金明細を発行できるなど経営者にとって便利なカードで、リワードポイントの付与、ETCカードの発行、会員制ラウンジの利用といった特典もあり、重宝している方もいることでしょう。
そんな利便性に長けた同カードですが、今年4月1日以降に年会費が従来の2200円から5500円に改定されます。新規発行の場合は発行日が4月1日以降から改定後の手数料になり、既存会員はカードの有効期限月が4月の顧客から、順次改定後の年間手数料が適用されます。これに関しては、年会費の設定がもともと低く、ある程度の会員数になってことを受け、収益化に踏み切ったと考えています。
そもそも、年会費1000円程度のカードは決済に使われないとカード会社の利益にならないと言われていて、ビジネス・アカウントカード年会費2200円もそれに近い収益構造だったと推測できます。改定は、当然の流れかもしれません。むしろ、カードの利便性や特典を考えると、年会費が上がっても付加価値の高さは色あせないのではないでしょうか。
住信SBIネット銀行が発行するデビットカードのうち、「ミライノ デビット PLATINUM(Mastercard)」は、ハイクオリティな体験ができる1枚として人気を誇ります。ポイント還元率1%、「ラウンジ・キー」や「ダイニング by 招待日和」、国際線手荷物無料宅配を始めとする付帯特典、海外・国内旅行傷害保険、モバイル端末保険など、充実した付帯サービスが特徴のカードで、同行の顧客優遇サービス「スマプロランク」の引き上げといった、金融系のサービスも魅力的です。
そんな同カードでは今年3月以降、モバイル端末の補償金額が変更され、修理可能な場合は年5万円から10万円に、修理不能な場合は最大1万2500円が最大2万5000円になります。また、航空便遅延保険(海外・国内)も付帯するようになり、乗継遅延費用と受託手荷物紛失費用が2万円、出稿遅延/欠航登場不能費用、受託手荷物遅延費用に1万円の補償がつくようになります。一方、4月1日以降はMastercard Taste of Premiumのサービス内容が変わることに伴い、国際線手荷物無料宅配サービスの往復2個まで無料だったのが、1個に変更となります。しかしながら、補償系のサービスが充実したので、より持ちやすいカードになったと言えるでしょう。
−−−クレジットカードのサービス改定は、ホルダーにとっての関心事。内容を押さえておきたい。次回も引き続きトピックを取り上げるとともに、菊地氏のカード体験も紹介しよう。