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ベントレーがバイオ燃料タンクをクルー工場に設置

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ベントレーは、英国・クルーの生産拠点内に1200リットルのバイオ燃料タンクを設置し、稼働を開始している。このバイオ燃料によりベントレー・ヘリテージ・コレクションおよび広報車両は、通常のガソリンと比較してCO2排出量を85パーセント削減できているという。

現在クルーに貯蔵されている第2世代のバイオ燃料を使用した6台のマシンでのテストでは、32のヒルクライムをすべて成功させており、50PS、W12エンジン搭載のバトゥールは、ヒルクライムで55.0秒を記録。ベントレーの最新フラッグシップであるベンテイガEWBは、牽引車として2.5トンの藁を牽引しながら1分21秒でヒルクライムを完走。この2.5トンの藁は、バイオ燃料に変換すればベンテイガを1100マイル走らせることができる量となる。

この第2世代のバイオ燃料は、ガソリンの世界標準規格EN228に適合しており、現存する最古のベントレーである1920年式のEXP2でもエンジンの改造は必要なく、これまでに製造されたどのベントレーが第2世代バイオ燃料を使用しても通常のガソリンと同じように走行し、二酸化炭素排出量を劇的に削減できるという。

第2世代バイオ燃料は、耕地で栽培された食用作物を原料とする第1世代バイオ燃料と異なり、農林廃棄物や食品産業副産物などの廃棄物を使用している。製造工程では、まず廃棄物のバイオマスが発酵によって分解され、エタノールを生成。エタノールを脱水するとエチレンに変換され、エネルギー密度の高い分子を生成する過程を経てガソリンに変換される。製造された燃料は100%再生可能で、従来のガソリンと比較してCO2排出量を85%削減できると推定されており、廃棄されるはずの廃棄物を利用することで、第2世代バイオ燃料は、第1世代バイオ燃料に見られる「食料 対 燃料」のジレンマを回避できるとされている。

エンリッチ編集部

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