日本唯一の総合マネースクールとして2002年に創立、13年間で延べ33万人が「お金」について学んできた、「ファイナンシャルアカデミー」。およそ5年前から社会貢献の一環として始めたのが、次代を担う子ども・若者を対象とした「金融経済教育授業」だ。「お金の教養」について学ぶ、このカリキュラム。これまでの経緯や将来のビジョンについて、代表の泉正人氏に話を伺った。
収入が増えるごとに借金漬けに…
お金に対する疑問が今日を導いた
誰だって、お金の大切さは身にしみるほど理解しているはず。子どものころから「貯金をしなさい」と親から教えられてきただろうし、資産運用に敏感なエンリッチの読者なら、なおさらだ。
一方で、お金の扱いを誤ったばかりに苦い経験を味わう人は後を絶たない。
「それは、お金の教養がなく扱い方を知らないからです。じつは、過去の私がまさにこういった惨状で…。そんな経験が、マネースクール設立の布石になりました」
打ち明けるのは、ファイナンシャルアカデミー代表の泉正人氏。2002年に同社を創設し、日本唯一の総合マネースクールに成長させた人物だ。これまでに、東京校・大阪校・ニューヨーク校・通信制・WEB自宅受講を通じて、延べ33万人がお金について学んでいる。
お金の貯め方、使い方といった身近な生活のお金を学ぶ「お金の教養講座」をはじめ、会計、経済などの学問的視点、株式投資や不動産投資などの資産運用まで、独自カリキュラムによる体系的な内容も特徴だ。
いまや「マネー教育といえばファイナンシャルアカデミー」と言われるまでの存在になったが、その発端を遡ると、泉氏の体験によるところが大きい。本題の金融経済教育授業に触れる前に、前篇では同氏とファイナンシャルアカデミーの軌跡を追ってみよう。