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人生はジョイントベンチャーなほうがいい

プロジェクトの成功が崩した子ども達の限界

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「お米のシューアイス」の開発が決まってからは、レシピづくり、パッケージデザイン、販売戦略の提案など、大人がやるのと変わらないことをやりました。

こうして、1年前は地元の商店街だけで終わっていたものが、日本全国で売られることに。実際に販売してみたら、大当たり。子ども達が開発した商品は、店頭に出せば出すだけ売れるベストセラーになりました。

プロジェクトが終わり、子ども達に感想を求めたところ、異口同音に出た言葉が「夢は大きく持っていいんだと知りました」。子ども達は目標を頭打ちされる教育を受けることで、「できるはずがない」という烙印を押され、そのうち本当にそう思い込んでいたのです。

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自分達でパッケージも作成

勝手に限界をつくるほかなかった子ども達が、本番の体験をとおして、限界を飛び越え、目標は大きいほうがいいという自信を取り戻せたのだと思います。

活動をとおして身を持って“多様性”を理解

私が関わっている、コヂカラ・ニッポンやファザーリング・ジャパンは、ビジネスとPTAの中間くらいの位置づけで活動しています。ですから、それなりの報酬がなければ活動が成り立ちませんし、専門性がなければいい活動ができません。ビジネス的なロジックで物事を進めつつ、いろんな人と交流してアイデアを求め多様性を認めていかなければなりません。そのなかには子どもとの会話力や子どもの発想に敏感になれるアンテナも必要です。私の場合は、ビジネスで培った経験とPTA活動の両方があったことが、順調な活動を支えている理由だと思います。

その一方で、NPO活動をやっていなければ身に付かなかったこともあります。“組織の常識は世間の非常識”と言われるように、どんな優良企業にいても自らの所属する企業だけの狭まった考え方になってしまいます。それに同じ会社だと学歴や育ってきた環境もだいたい同じ人種が集まるものです。また、大企業でビジネスをしていると大きな金額に慣れすぎて、大根の1本、2本を値切るというような現実的な金銭感覚も薄れがちです。

しかし、NPO活動をしていると、いろいろな人達と関わり、その人達の意見を柔軟に取り入れなければなりません。そのため、自然と多様性を理解したコミュニケーションができるようになります。ダイバーシティと言葉だけで発するのではなく、相手の価値観を理解し、置かれた環境や何を望んでいるか、身を持って経験できます。

こうした能力というのは、ビジネスの上で大いに役立ちます。自分と同じ立場の人間だけではなく、若い社員、取引先、ワーキングマザー、地方に暮らす人、介護している人、職人、商店街の人、外国人……どんな人と話すにも会話のなかで共通項を探すことができるというのは大きな武器になります。

エンリッチ編集部

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