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The Style Concierge

インタビュー|加藤昌治
アイデアパーソンになる方法(前編)

発想法は選択肢を出すための下地

加藤昌治氏 

ここで挙げた2つのパターンですが、どちらが良い悪いということはありません。あくまで、やり方の違いにしかすぎません。しかしながら、1人の人間がアイデアを出し続けるのには限界があります。そのリスクを担保するため、自分自身が多くの選択肢を出せるようトレーニングする、あるいは自分が思いつかないような選択肢を周りの人にサポートしてもらうことも考えられるでしょう。

個人であれチームであれ、どれだけ多くの選択肢を集められるかどうかが、結果的に良いアイデアを導くためのカギとなります。もし、自分やチームの「選択肢出し力」が最近イマイチと思うなら、私の著書では、手軽に始められる発想法を鍛えるトレーニングを取り上げていますから、ぜひお試しいただければと思います。

ただし気をつけていただきたいのは、すべてのアイデアは素晴らしいものではないということです。世間には、「良いアイデア以外はアイデアと呼んではいけない」というような風潮があるようですが、それは間違っています。というのは、先ほども申し上げた通り「アイデア=選択肢」、すなわちアイデアを出すということは選択肢を提示することであり、個々の善し悪しにこだわるのではなく、重要なのはたくさん出す、つまり選べるアイデアがたくさんあることです。質より量の視点に立つ必要があります。

実はアイデアの平均点は低く、くだらない内容がほとんど。ですが、たくさんあると、そこから良いモノを選ぶことができます。「良いアイデアが浮かばない」とは多くの人がぶつかる壁ですが、内容よりも数が足りないことが真の原因であったりもします。なら、数が出せるようにフィジカルな手段で解決すればいいのです。私が著書で紹介するのも、そのためのプロセスであり、何もスペシャルなアイデアが思いつくようなモノではありません。

エンリッチ編集部

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