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インタビュー|岡村聡
シンガポールから世界へ 前編

岡村氏 前編

『エンリッチ』の人気コンテンツ「シンガポール リアル 起業ライフ」でお馴染みの、岡村聡氏が、この度『世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣』(KADOKAWA)を上梓した。これを記念して、日本に一時帰国した折に、特別インタビューを行うことに。

家族でシンガポールに移住してから、はや2年。グローバルな環境に身を置くことで、新たな展開も見えてきたという。そんな岡村氏に「これまでとこれから」について語っていただいた。

欧米への進出やファンドの運用
次のフェーズが見えてきた

2010年に妻と2人で「S&Sinvestments」を設立し、2年前にはシンガポールへ家族で移住。富裕層を対象に資産運用のアドバイスや、海外移住、海外不動産投資などのコンサルティングを行ってきましたが、やっと地盤が固まってきたなという印象を受けています。

つい先日も、メイドさんに子どもを任せて、妻とディナーに出かけましたが、こういった時間は起業5年目にしてはじめてのことで、さすがに私たちも「よくやったね」とお互いを褒め称え合いました(笑)。そもそもシンガポールに移住したのは、お客様からそういったニーズが増えていき、「ならば、我々もついていこう」という自然な流れでしたが、リスクも考えず、子育てをしながら、無我夢中でチャンレンジングな試みだったと思います。ところが気づくと、いまはシンガポール、香港、子どもの学校があるマレーシアのジョホールバル、香港を飛び回る充実した日々で、反対に一カ所に留まれといわれるとストレスを感じるほどです。

私たちのお客様は日本人が多いのですが、シンガポールというグローバルで世界中からヒト・モノ・カネが集まる国でビジネスを手がけることで、現地の富裕層や銀行ともコネクションが生まれてきました。移住当時から円安が進むと考えていましたが、フタを開けると想像以上で、日本の不動産を買いたいという引き合いはかなりあります。お陰さまで会社も順調に成長し、近く日本人とローカルの方を、新たにスタッフとして迎え入れる予定です。

キャッシュフローの見える仕事があり、ビジネスも一通り整ったいま、次のチャンレンジも考えています。淡々と同じことをこなすのは性分に合わず、何ができるだろうということですが、ここにきて、いくつか形になりそうです。

ひとつは、ファンドの設立と運用です。いまは投資のアドバイスを行っていますが、妻も私もファンド出身なので、お客様から資金をお預かりして運用したいというのは、起業当初から思い描いている目標です。リスクも伴いますが、思い通りできるという点で魅力的だと考えています。

別の国もマーケットとしてキャッチアップしていく予定です。もちろんシンガポールはグローバルなネットワークのなかにあり情報も入ってきやすく刺激的な場所で、日本では観光客が増え中国人が爆買いするといった現象が起きていますが、やっと年間2000万人のレベル。対して、シンガポールはあの狭い国土で500万人の国民しかいないのに、世界中から年間に2500万人が訪れるほど。10億円、20億円もする不動産が動くことも珍しくありません。

エンリッチ編集部

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