ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

ビジネスで「負ける」のは自然なこと

mental_biz_make

メンタルトレーナーの高畑好秀氏が、悩めるエンリッチにアドバイスする本コラム。意外な視点からの言葉に、思わずハッとさせられるかもしれません。今回は「負けってそれほど悪いこと?」がテーマです。

スポーツの様な勝負事なら
勝ち負けの確率は1/2

私はアスリートだけではなく、企業でビジネス講演や研修も手がけていて、経営者や起業家の方とも、頻繁に接しています。経営トップともなれば自身はもちろん、社員やその家族の生活も背負っていますから、日々のストレスも尋常じゃなく、結果、リスクとリターンのコントロール不全に陥ることも…。

当然ですが、ビジネスの維持・発展にはリスクが伴い、トップには適切な判断、投資が求められます。

それに、ビジネスでは誰も失敗はしたくはありません。ミスが重なればストレスですし、周りからの視線や評価だって気になるもの。ヘタをすれば人材は逃げだし、失脚・倒産が目に浮かぶように…。そもそも経営者は負けず嫌いで、とにかく負けを嫌いますよね。

ところが、ビジネスを、スポーツのような勝負ごとと考えたらどうでしょう。勝ち負けの確率は2分の1で、勝利を収めることもあれば、負けを喫することは誰にだってあります。

これは、スポーツの世界だと当たり前の話で、アスリートたちはつねに勝敗と戦っていて、もちろん勝ちを狙いにきますが、彼らは「負けることもある」と自覚しています。

そして、仮に負けても「どこが悪かったの」「何を改善すればいいの」など、フィードバックをして、次に活かしていくのです。

ビジネスの世界でもそれは変わりません。

うまくいくことあれば、そうでないことがあるのは当然のこと。ですが、正々堂々とやることをやったなら、負けても次があると発奮できるでしょうし、心に確固とした哲学があれば、失敗を糧に立ち直ることもできます。そのためには、「どこに向かって走るのか」「当初の目的は何なのか」といった自問自答は忘れないことです。

それに、誰だってミスをすれば自信を失いますが、そんな時は「表面的な自信」と「自己信頼感」をわけて捉えましょう。

高畑好秀

Return Top