自分がぶれないためには
自問自答を繰り返すしかない
ビジネスパーソンもそれは変わりません。幸福感を得られないのには「理由」があり、それを突き止めないといけません。
例えば、皆さんもおわかりでしょうが、お金=幸せではありません。ビジネスは軌道に乗り始めるとどんどん収益を生み、ともすればマネーゲームの様相を呈し始めます。そこで、お金ばかり執着してしまうと、本当はやるべきではない・やりたくない領域に手を出したり、「もっと簡単に稼ぐには?」といった囁きが脳裏をかすめることもあるようです。ですが、本当に大切なのは自身にとっての納得感であり、それが引いては幸福につながることを忘れてはいけません。
では、そうならないため、ぶれないために何ができるでしょうか。
私が勧めているのは「座右の銘を毎日書く」という習慣を持つことです。すると、書くたびに自身にフィードバックされるので指針がぶれることはありません。要は、毎日、自問自答を繰り返すようはものです。
これは、あるプロ野球選手から教えてもらったメソッドで、私も座右の銘のひとつである「人間万事塞翁が馬」という言葉と内容をノートに書き記したところ、最初は記録だけの作業だったのが、次第にそれが自分のモノになっていくのを実感し、いつしか物事の捉え方が、座右の銘に近くなっていることに、自分でも驚いたほどです。それからは、指導するアスリートにも伝えていますが、皆さんにもマッチすると思います。座右の銘はひとつだとは限りませんから、日ごとに変えても構いません。大事なのは、文章や言葉を書くことで脳に向けて刺激を送り、メンタルを強化するということです。
*この記事は2017年7月に掲載されたものです
高畑好秀 著
一流だけが知っている自分の限界を超える方法
KADOKAWA/中経出版 1,404円
名だたるトップアスリートが指名するメンタルトレーナーである著者が、彼らと真剣に向き合う中で見出した「人間は本来負けたがっている」というオリジナルのスポーツ心理学をベースに、「勝ち」への執着を捨て、限界突破のための「負け」を知る究極の方法を説く。
高畑好秀 公式サイト: www.takahata-mental.com
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