ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

「物事の好悪」を理解する

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メンタルトレーナーの高畑好秀氏が、悩めるエンリッチにアドバイスする本コラム。意外な視点からの言葉に、思わずハッとさせられるかもしれません。今回は「物事の好悪」、二面性を理解することについて考えます。

物事には必ず両面があり、
メリットとデメリットは共存する

テクノロジーの進歩は目覚ましく、とてつもない勢いで、新たなモノやサービスが生まれる現代。我々の生活は、ますます便利になっています。そこにチャンスを見出し、新たなビジネスを創出する起業家も後を絶ちません。

とりわけ、ネットの普及は社会を大きく変え、数多くのビジネスを生み出しました。いまでは、リアル店舗で品物をチェックし、購入はECサイトという「ショールーミング現象」は当たり前になり、多くの人の購買スタイルは変わっています。言わずもがな、ネットによる流通やコスト革命が起きた結果です。近年は町の書店の閉店が相次いでいますが、アマゾンをはじめとする各ECサイトが影響していることは明白です。わざわざお店に出向く必要はなく、手軽に買い物ができるだけに、利用はますます拡大していくでしょう。

コミュニケーションの手段も、一気に変わりました。メールやSNSが一般的になり、ビジネスシーンにおいても、相手の都合を考えない突然の電話は敬遠されるほどです。SNSを通じて国家や組織などの暗部が白日のもとにさらされ、世論を動かすことも珍しくありません。

情報取集の手段も紙からネットにシフトし、私のコラムもネットで配信しているからこそ、場所や時間を問わず皆さんにお読みいただけます。今後は、モノとネットがつながり、ますます日常生活の利便性は高まり、効率化を通じて社会構造は変化を遂げてくでしょう。

ただし、ネットは社会にプラスの面ではなく、ネガティブな要素も生み出しました。匿名の掲示板では罵詈雑言がとめどなくあふれ、「ネットいじめ」も若年層を中心に社会問題になっています。

ECサイトの台頭によりリアル店舗は厳しい状況に追い込まれていますし、これからは人工知能やロボットの普及により、様々な産業で雇用は奪われる可能性が指摘されています。例えば、ある保険会社は給付金の査定業務にAIを採用することで業務を効率化すると発表しました。これにより企業にとっては人件費の削減を狙えますが、授業員にとっては働き口が狭められますから、なかには歓迎できないといった人もいるでしょう。

高畑好秀

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