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The Style Concierge

「心の充電」していますか?

心を充電する習慣を持てば
メンタルを高く維持しやすい

皆さんも独自で心を充電する手段をお持ちだとは思いますが、ここでは、私がアスリートに指導しているメソッドをいくつかご紹介しましょう。

ひとつは「成功日記」を毎日つけるというもの。「眠って気持ちをリフレッシュしよう」というのはよくある話で、これ自体は間違いではありません。睡眠は心身の回復に非常に効果的です。

ただし、眠る前に持つイメージはとても重要で、マイナスイメージを抱いたまま床についても寝つきは悪く、深く眠ることはできず疲労感は残るだけ。翌朝の目覚めもマイナスを引きずり、冴えない日になってしまうこともあります。

それよりは、1日の間に何かひとつは良かったこと、成功したことがあるでしょうから、そのことだけに意識を向けて繰り返しイメージするのです。すると、意識はプラスの出来事に向き始め、ひとつのことに触発されて次々とプラスのことをキャッチするように。さらに、メモすることでポジティブなイメージは定着しますから、快適な眠りを迎えることができ、翌日へのチャージになります。メモを残しておけば繰り返し見ることができ、落ち込んだ時のプラスイメージを回復しやすくなります。

「成功した時の反省で方程式を見つける」という手段もお勧めです。

誰でも失敗をすると「なぜそうなったのか」と反省はするもの。記憶に残りやすいのもそのためです。それに比べて成功した時の記憶があまり残っていないのは、うれしさのあまり「なぜ成功したのか」を反省・反芻しないから。失敗に原因があるように、成功にも要因があり、ラッキーだけでは済まされません。ならば、原因と結果を対比することで、ひとつの方程式を導くことができ、以降に法則化すれば、さらに多くの成功体験につながっていきます。

ポイントは、まず成功させた出来事を思い出し、しっかりとイメージすること。そして、そのイメージを頼りに「なぜ成功したのか」と反省を促すのです。すると、成功イメージの蓄積に終わらず、方程式にまで昇華することができ、脳に定着させることができます。すると、成功は偶発的ではなく、論理的に分析することで、その後も意識して作り出せるようになっていき、それは心の充足にもつながります。

成功している人と付き合うと、おのずと心は満たされるという効果もあります。エネルギーをわけてもらうような感覚で、成功した起業家は仲間同士で深く付き合っていきますが、それは法則を持っている者たちで一緒にいたほうが、ノウハウや情報の共有ができるだけではなく、メンタルも安定すると、どこかで理解しているからでしょう。

また、流れが逆行している時は無理をせず、あえて動かないことも大切です。トレンドに逆らっても心身は疲れるだけで徒労に終わるなんてことも。そんな時はあえてじっとして、心の充電に努め、流れが変わり追い風になったら、充電が満たされた状態で打って出ればいいのです。より高いパフォーマンスが期待できます。

*この記事は2017年10月に掲載されたものです

高畑好秀

高畑 好秀 (たかはた・よしひで)

メンタルトレーナー。1968年、広島県生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科スポーツ心理学専攻卒。日本心理学会認定心理士資格を取得。同大学運動心理学研修生終了後、数多くのプロ野球、Jリーグ、Vリーグ、プロゴルファーなどのプロスポーツ選手やオリンピック選手などのメンタルトレーニングの指導を行なう。著書に『一流だけが知っている自分の限界を超える方法』(中経出版)など。スポーツ、ビジネスのメンタルに関する著書は70冊を超える。

連載コラム

高畑好秀氏著書
高畑好秀 著
 
一流だけが知っている自分の限界を超える方法
KADOKAWA/中経出版 1,404円

 
名だたるトップアスリートが指名するメンタルトレーナーである著者が、彼らと真剣に向き合う中で見出した「人間は本来負けたがっている」というオリジナルのスポーツ心理学をベースに、「勝ち」への執着を捨て、限界突破のための「負け」を知る究極の方法を説く。
 
高畑好秀 公式サイト: www.takahata-mental.com

高畑好秀

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