人と同じことをして大きな成果を上げることはできない
当たり前のことだが、人と同じようなことをしていては、平均値レベルの成果しか上げられないのは当然のことである。ビジネスや投資などで圧倒的な成果を達成するには、人とは違う行動が求められる。日本は社会からの同調圧力が極めて強いので、人と違う行動を取れば、ほぼ確実にすさまじいバッシングにあう。
だが、こうしたバッシングに耐えられなければ、新しいことに取り組むことはできない。
人よりも大きな成果を上げようと考えるのであれば、特に日本社会の場合、他人から誹謗中朝を受けることを覚悟し、それを自分自身の原動力にする強さが求められる。
怒りの心は大事であり、非礼な対応には毅然とした態度が必要と述べたが、こうした相手と際限なく対峙することは避けた方がよい。この話は筆者のコラムを読んだことのある読者の方なら、何度か目にしてるはずである。
非礼な行為をする人間というのは、基本的に成果を上げるつもりはなく、非生産的な行為を繰り返しているだけである(本人には本人になりに上昇志向やプライドがあるのかもしれないが、残念なことに、他人を誹謗中朝することでしか自意識を満足できないので、結果は同じである)
同じ土俵で相手をしてしまえば、一方的に貴重な時間を失い、気分の悪い思いをするだけである。経験上、こうした人物が、対立や論争を経て理解に至るということはほとんどない。
自信の社会的な地位が上がれば、自然とこうした人物との関わりはなくなってくる。感じた怒りは、可能な限り、自身の社会的地位を上げることの努力に振り向けた方がよい。これが成功者が持つべき「怒り」の感情である。
*この記事は2019年3月に掲載されたものです
加谷珪一 著
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