ヒューレット・パッカードと縁が深かった2人のスティーブ
HPに続いて、ベイエリアで創業し世界的なIT企業となったのが、皆さんもご存知のアップルです。そして、アップルの創業者である2人のスティーブはともにHPと深い縁がありました。
スティーブ・ジョブズは小さい頃から電子工作が大好きな少年でしたが、なんと13歳の時にHP創業者のウィリアム・ヒューレットに直接電話して、周波数カウンタという電子機器をもらうことに成功したという逸話が残っています。ヒューレットがパロ・アルトに住んでいることを知っていて、電話帳にこの名前の番号が1つしかなかったため連絡先が分かったという話ですが、今では考えられない牧歌的な時代のエピソードです。
また、ジョブズは高校時代にHPでインターンをしていた時に、後にアップルをともに創業することになるもう一人のスティーブ、ウォズニアックと出会います。ウォズニアックはHPに就職して、アップルを創業したときに最後までHPを退職してアップルの事業に専念すべきか迷ったようです。
アップルの創業が1977年でしたが、その20年後に今やアップルと世界一の時価総額の座をかけて激しく争っている企業が創業されます。その企業とはグーグルで、上記のように創業者であるラリー・ペイジとサージェイ・ブリンはスタンフォード大学の博士課程で出会い、わずか20年で世界最大級の企業へと成長しています。
HPからアップルの誕生まで約40年、アップルからグーグルまで約20年待たなければなりませんでしたが、グーグルの誕生からわずか6年後に次の世界的なスーパースター企業となったフェイスブックが誕生します。そして、フェイスブックの創業から5年後にはUberという、創業わずか7年で10兆円企業に成長してきている企業が、ベイエリアから出てきています。
なぜ、このように昔はベイエリアであっても数十年待たなければいけなかった世界的な成功企業が5年ごとに次から次に出てきているのか、今回グーグルの本社で感じたことを軸に次回のコラムでその理由を紹介します。