ここまで3回にわたって、マウンテン・ビューやパロ・アルトを中心としてベイエリアについて紹介してきましたが、今回はサンフランシスコに舞台を移します。この連載の初期はそれぞれの都市について、その都市を代表する富豪と合わせて紹介していました。ここの所、ロンドンや米国の主要都市などあまりに富豪の数が多い都市ばかりだったので、このスタイルを取っていませんでしたが、今回はサンフランシスコについてイーロン・マスクとともに紹介したいと思います。
テスラが珍しくないサンフランシスコ
イーロン・マスクは今世界で最も勢いがある起業家です。電気自動車の世界最大手テスラモーターズと民間で初めて宇宙ロケットビジネスを手掛けているスペースXという2つの超有望企業を経営しています。それぞれの会社1つを創業しただけでも途轍もない成功ですが、再生可能エネルギーと宇宙開発という21世紀における人類の2大重要分野で共に世界をリードする離れ業をやってのけています。上記の2社以外にも、太陽光発電の大手ソーラーシティの創業にも携わり、テスラとソーラーシティを合併させて再生可能エネルギーのバリューチェーンを上流から下流まで押さえるなど、その活動はとどまることを知りません。
イーロン・マスクの自宅はロサンジェルス近郊のベルエアーにありますが、テスラの本社はパロ・アルトにあり、LAとサンフランシスコを頻繁にプライベートジェットで移動しています。本社が近いだけあってサンフランシスコにはテスラの世界最大級の販売店があり、さらにテスラの電気自動車も街中でしょっちゅう見かけます。
ベイエリアではUberやAirbnbなどのシェアリングビジネスが完全に普及していて、今回の1週間の滞在ではサンフランシスコ市内のホテルに1泊した以外は全てAirbnbで民家を一部借り、さらに全ての移動はUberで行いました。
Uberは、普通の自家用車をタクシーとして使えるサービスですが、タクシーより大幅に割安で、行き先の指定と決済もアプリ上で完結していてドライバーとのやり取りも必要なく、さらに様々なグレードの車両を選べてとても便利です。日本ではタクシーなど既存業者の反発が強いためか利用できませんが、海外ではほとんどすべての主要都市でUberを筆頭に配車アプリが普及していますから日本に戻ってくると圧倒的に不便に感じます。
そして、サンフランシスコでUberセレクトという少しグレードの高いサービスを選ぶと、かなりの確率でテスラのモデルSに乗車できます。
テスラのモデルSは社内に20インチ近い縦長のタブレットが装着されていて全ての操作がタブレット上で完結して未来的な車です。
急な坂が多いサンフランシスコの街中では、テスラのモデルSの圧倒的な加速力を体感できることも爽快です。さらに、写真にもあるようにモデルSは電気自動車だけあって、電力が社内で手軽に利用できますから後部座席にモニターが設置されているなど、高級なリムジンで移動しているように充実した移動時間となります。未来の生活を具体的にイメージできますから、サンフランシスコでは移動にUberセレクトを使って、テスラのモデルSに乗ってみてください。