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曲がり角に差し掛かってきているアジアのカジノリゾート 後編

中国人ハイローラーがターゲット

ドゥテルテ政権は観光業を重要な成長産業と位置付けており、カジノをその中心に据えています。やはりマニラのカジノにおいても、成長の起爆剤と見られているのが中国人ハイローラーです。今回の視察では、ソレアに滞在しましたが、カジノフロアに滞在しているゲストの過半は中国人のようでした。意外に現地の人も多かったこともアジアの他のカジノリゾートと異なる点で印象的でした。

現地で長くビジネスを営む日本人の知人によると、ドゥテルテ大統領が昨年10月に北京を訪問して中国との融和姿勢を打ち出してから、国内の報道でスカボロー礁や南沙諸島をめぐる中国の動きについての論評が少なくなり、それに反比例する形で中国人の観光客の数が増えているようです。

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香港から2時間、上海からでも3時間と少しでマニラに来られる手軽さと、マカオで反腐敗活動の目が光っていることで、マニラが中国本土のハイローラーに徐々に人気となって来ているようです。フィリピンを訪れる観光客は韓国人が最も多く、2位が米国人、3位が中国人、4位が日本人となっていますが、このトレンドが続くと中国人が5年以内に首位になるのではないかとこの知人が話していました。

このシフトに応じてハイローラー向けのジャンケットもマニラで増えてきています。ジャンケットはハイローラーに対して、ホテルの部屋の確保や移動の足の手配、資金の貸し付けを含む様々なサービスを提供する世話役で、これまでマカオのカジノを中心に活動してきました。

私はお客様に付き合う形で、最低レートで小さく打っていたので声をかけられませんでしたが、数万円~数十万円の掛け金を何度もベットしていれば、必ずジャンケットから声を掛けられるとこの知人が話していました。

岡村聡

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