ハードに比べて見劣りするソフト
今回滞在したソレアを含めて驚いたのは、マニラではカジノフロアへの出入りの敷居がとても低いことです。自国民のカジノフロアへの出入りに課金しているシンガポールはもちろん、世界最大のカジノ都市として知られるマカオでも年齢や服装をチェックするゲートがありますが、マニラのカジノには一切こうしたゲートは存在しません。
それどころか、ソレアではホテルの車寄せに到着してからフロントに行くまでにカジノフロアを通る形になっています。私自身は、長期的にトータルで参加者全員がプラスになる金融市場に対して、統計的に必ずトータルで負けるカジノで普段賭けることはありませんが、これほど敷居が低いためにお客様との待ち合わせなどの10~15分でもふらっと利用できるために、今回の滞在中で数万円を失ってしまい、カジノフロアの設計の目論見通りの結果となりました。
今回の滞在では、今後マニラが世界の一流観光都市に追いつくための課題も色々と目につきました。今回滞在したソレアを始めカジノリソートのハードは、マカオやシンガポールのそれと比較しても遜色ありません。一方、スタッフのスキルやサービス精神などソフトにはまだまだ課題が多くあります。ハードも見てくれは豪華ですが滞在中にトイレが故障して水が流れなくなったり、ジムに行っても機器の80%以上が故障して十分に運動できなかったりとメンテナンスが十分行われていないようでした。
ちょうど、ソレアの滞在中に、フォーブスのランキングでソレアが最高ランクの5つ星に選定されていましたが、こうしたソフトや機器のメンテナンスでの課題を体感していただけに納得がいきませんでした。
マニラは日本からも4~5時間と、アジアの中でも比較的に近いですし、さらにシンガポールと日本の移動の途上にあるので、頻繁にマニラを訪れて観光都市としてどのように成長してきているのか観測していきたいと思います。
次回は、このマニラの観光都市としての次の成長を担うと期待されているオカダマニラについて紹介します。
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