マニラ最速のペースで開発が進むBGC

アヤラの不動産開発は保守的で、高級ホテルブランドを冠したコンドミニアム開発はあまり行っていません。一方、新興地区であるBGC（ボニファシオ・グローバル・シティ）では、外資系を含めて様々なブランドのコンドミニアムが急ピッチで建設されています。

BGCは、マカティとマニラ・ゴルフクラブを挟んで反対側に位置します。このマニラ・ゴルフクラブはマニラで最高級のゴルフクラブで、この近くには同じくマニラで最も高級な住宅エリアであるフォーブス・パークが広がっています。マカティとBGCという高層ビルが立ち並ぶ２つの都心エリアの間に１８ホールのゴルフコースがある辺りは、フィリピンの格差の象徴と感じさせられます。ゴルフコースの隣にあるフォーブス・パークもマニラの市街とは全く違って、緑あふれる広々とした道路に大豪邸が立ち並んでいます。

マカティから、このフォーブス・パークを抜けてBGCまで移動すると今のマニラの勢いがよく分かります。BGCは元空軍基地があった場所で、マニラの代名詞であるジープニーの乗り入れが禁止されており、トップダウンの開発計画の下、整然とした街並みが出来上がりつつあります。

公園とその周りを取り囲む形でショッピングモールが配置され、高層オフィスとレジデンスが計画的に開発されているため、街並みは先進国の主要都市とそん色なく、外資系企業のオフィスや駐在員に人気となっています。

BGCには、グランド・ハイアットやシャングリラといった外資系の高級ホテルが続々と開発されていて、これらのブランドを冠したレジデンスもホテルに併設されています。

外資系の駐在員に貸し出すことで高い賃料が見込めるこうしたレジデンスは、ホテルブランドを冠していることでのプレミアム感と、マニラ全体の所得増による価格上昇への期待も相まって坪単価が200万円を超えるところまで高騰しています。

マカティとBGC以外にもオルティガス地区などで、高層コンドミニアムが続々と完成しています。個人的なことですが、３年前に訪れた時にオルティガス郊外のコンドミニアムの１室を私も購入したのですが、それから１度も現場を見ていませんでした。今回、現場を視察して、購入したときのスケジュール通りに建設が進んでいて一安心しました。