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ドゥテルテ後のマニラ 後編

若者が激増するマニラでの学生寮投資が人気

3年前にはあまり話題になっていなかったところから、今回の視察で不動産投資の対象として一躍人気になっていたのが、学生寮への投資です。前回に紹介したように、フィリピンは国民の平均年齢が24歳と非常に若い世代が多く、さらにその若者たちが職を求めたり、教育を受けたりするためにマニラに集まってきています。

マニラで大学が多く集まっている、マニラ湾沿いの北部エリアは、別名ユニバーシティ・ベルトと呼ばれ10以上の大学がキャンパスを展開していて、合わせて15万人の学生がいます。そしてこのユニバーシティ・ベルトには学生向けの高層アパートが続々と建設されています。

1室に4人が入る形式が一般的で、日本の学生から見るとプライバシーがなく魅力的ではないでしょうが、当地の学生にとっては今までの学生寮よりはるかにきれいで、かつ学習室やジム、プールなどの共用施設も充実していて人気となっています。

投資家としても500万円程の予算で購入でき、かつ10%近い利回りが目指せる上に、日本と対照的に若い世代がどんどん増えていく安心感から日本人の投資家に人気となっていると、現地の不動産エージェントが話していました。

印象的だったのが、物件を視察した日が休日であったにもかかわらず、多くの学生たちが学習室で一生懸命、勉強していたことです。まだまだ国全体としては貧しく、若者の数が多い分、より良い職を求めてハングリー精神をもって努力している学生が多いようです。こうした若者と伍しているだけの若者がどれだけ日本に居るのだろうかと考えさせられました。

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岡村 聡 (おかむら さとし)

シンガポールで資産運用のアドバイスを行う株式会社S&S investments代表取締役。 マッキンゼー&カンパニー、アドバンテッジ・パートナーズなどを経て、2010年11月に妻と2人で同社を設立。現在、資産運用に加えて、海外移住や海外不動産投資などのコンサルティングも行っている。著書に「世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣」(KADOKAWA/中経出版)など。

連載コラム

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岡村聡 著
 
『世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣』
KADOKAWA 1,540円(税込)
 
日本とシンガポールで、超富裕層を対象にファミリーオフィスを経営する著者が、「本当の富裕層」から学んだ、お金を使いこなし、豊かな人生をおくる術を解き明かす一冊。

岡村聡

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