求められるオリジナルブランド
ここまでランカウイ島の魅力について書いてきましたが、今後さらにリゾート地としてのグレードアップするために必要な点について最後に指摘します。
ランカウイ島を他の東南アジアのリゾートと比較したときに物足りなくさせている最大の要因はオリジナルブランドリゾートの欠如です。バリ島にはムリアというインドネシア資本の超高級リゾートがあって、ブルガリやリッツカールトンといった欧米発の超高級ブランドをしのぐ評価と人気を得ています。
プーケット島には、今や世界最高のホテルブランドという評価が確立しているアマンの発祥の地という大きな強みがあります。上記のようにダタイもエココンシャスという概念を先取りして体現している素晴らしいホテルですが、リゾートの規模やシンガポール企業により開発されたという要因から、国際的な知名度や人気でアマンはもちろん、バリ島のムリアと比べても低くなっています。
マレーシアは首都のクアラルンプールを中心として、所得が10万ドル(約1,100万円)を超える世帯も増えてきており、バカンスに使う支出も大きく伸びています。ここ2回で紹介したようにマレー半島のデサールやランカウイ島、さらにはボルネオ島のコタキナバルなど自然環境に恵まれた素晴らしいリゾート地も多いことから、ぜひマレーシア発の超高級オリジナルブランドが出てきてほしいと期待しています。そうしたオリジナルブランドのホテルが、マレーシアの自然環境と文化を活かしたリゾートを作れば、マレーシアのリゾート地の国際的な人気はさらに大きく上昇するでしょう。
次回は、今回少し紹介したバリ島のムリアリゾートを来月に宿泊する予定ですので、詳しく紹介します。
岡村聡 著
『世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣』
KADOKAWA 1,540円(税込)
日本とシンガポールで、超富裕層を対象にファミリーオフィスを経営する著者が、「本当の富裕層」から学んだ、お金を使いこなし、豊かな人生をおくる術を解き明かす一冊。
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