ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

バリ島には世界の最先端リゾートブランドが集う

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子供をサマースクールに通わせるためにバリ島を訪れ、プログラムが終了した後にバリ島の高級リゾートをいくつか見て回ったのでレポートします。

リッツが打ち出したアマンキラー

バリ島には、フォーシーズンズにリッツカールトン、セントレジス、バンヤンツリー、アナンタラと最高級ホテルブランドの見本市であるかのように、豪華な宿泊施設の選択肢がたくさんあります。その中でも、バリ島のリゾート地としての魅力を大きく高めているのがアマンホテルが3つも存在することです。

アマンはこの連載でも何度か紹介していますが、その稀有な立地と現地の文化・テイストを存分に活かしたデザイン、傑出したホスピタリティにより世界で最高の評価を得ているブランドです。アマンができてから50室以下の超高級リゾートホテルという新たなスタイルも確立されました。

そして、バリ島はこのアマンの躍進に大きく関わっています。アマンはプーケットに1988年に最初のホテルを開業しましたが、その後89年〜92年にかけて3つのアマンダリ、アマンキラ、アマヌサとバリ島にホテルを作り、これらのホテルが世界中のセレブ達の評判を呼び、今の世界中に展開する礎となりました。

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ただ、アマンもうかうかはしていられないと感じるホテルが新たにバリ島にはできています。それはリッツ・カールトンが秘境に展開するために新たに設立したリザーブというブランドのホテルです。

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バリ島の中でも観光客が少ないウブドに2015年に開業したマンダパ・ア・リッツ・カールトン・リザーブを訪れましたが、アマンブランドのホテルのように静謐な雰囲気が保たれながらも、上質な設備とサービスが展開されている素晴らしいホテルでした。

食事はランチだけホテルで取りましたが、美食が集まるバリ島の中でも屈指のレベルのフードとドリンクでした。全室独立したヴィラタイプになっていて、川を挟む形で急峻な谷に配置されているので、ロビーやレストランと部屋の移動は全てカートで行います。その為、プライバシーがしっかりと保たれていて、滞在中に目にした他の観光客も多くが大人だけのグループでのんびりとリゾートライフを過ごしていました。

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もちろん、リッツ・カールトンは公言していませんが、リザーブというブランドはアマンを強く意識して始められたのではないでしょうか。そして、アマンの良さを残しながらもリッツらしい豪華なエッセンスもあって、このコンセプトは奏功しているように感じました。

リッツ・カールトンは先日、2019年からブランドを冠したクルージングサービスを開始するために、自社で超高級なクルーズ船を3隻所有することも発表するなど、従来のブランド価値にあぐらをかくことなく、次々と新しいサービスを打ち出しています。

それだけ、超高級ホテルブランドの戦いは熾烈を極めているということですが、このウブドの新しいコンセプト、リザーブブランドのホテルにはリッツ・カールトンの本気を十分に感じました。

岡村聡

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