チャンギ空港と同期してアップデートするシンガポール
こうして、サービスにおいて世界トップの評価を得続けていても満足せず、規模もサービスもグレードアップさせ続けているチャンギ空港ですが、空港と同期させる形で街全体も観光都市としての魅力を高めようとしています。
その目玉が、今やマーライオンを完全に引き離してシンガポールのランドマークとなったマリーナベイサンズです。マリーナベイサンズは2011年2月にオープンしてから8年以上経過していますが、2,500室もある部屋の稼働率は依然極めて高く、さらにカジノ施設も世界で最もレートの高い勝負ができる場所としてのハイエンドな評価を確立しています。
ただ、世界最大のカジノオペレーターである米国のサンズ社はその成功に満足することなく、今年4月に総工費33億ドル(約3,500億円)となる4本目のタワーや席数15,000の巨大なホールを備えた増築計画を発表しました。
このデザイナーを務めるのは上記のジュエルも担当した建築家のモシェ・サフディ氏です。目標完成時期は明らかにされていませんが、4月の発表時に示されたコンセプト図など内容を見ると、5つ星である既存の3つのタワーからなるマリーナベイサンズを上回る高級さの、1,000以上の客室が全てスイートルームの超豪華ホテルに4番目のタワーはなるようです。
既存の3つのタワーからなるホテルのランドマークは、屋上に広がる巨大なプールエリアですが、4番目のタワーはこれらのタワーよりもさらに高くなり同じく屋上にプールが作られるようです。モシェ・サフディ氏は御年80ですが、ジュエルもこの新しい4番目のタワーを備えたマリーナベイサンズの増築計画も、未来的で完成の瑞々しさがほとばしるデザインです。
シンガポールは世界的な建築家の野心的かつ大胆なコンセプトのもと、観光都市としてその魅力を益々高めていきそうだと今からワクワクしています。
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