海外渡航も再開
このように、サービスではなくモノから小売市場は回復してきていますが、サービスもようやく徐々に明るい兆しが見えてきました。シンガポールではコロナの感染拡大が深刻になった3月以降、基本的に全ての観光目的の海外旅行が禁止されてきましたが、9月頭からNZとブルネイへの観光旅行が認められると発表されました。空港でのPCR検査が陰性であれば、これまで最低1週間だった隔離期間が必要なくなります。
この両国でもシンガポールと同じく市中感染がほぼゼロになっていることを受けての措置で、同時に中国本土、ベトナム、オーストラリア(ビクトリア州除く)、マレーシア、台湾、マカオについても必要な隔離期間が2週間から1週間に短縮されました。
ここ5年ほどは、シンガポールをハブとして平均して年に4‐5回は家族で海外旅行に出かけてきたので、半年間シンガポールの小さな島に閉じ込められてしまいストレスが溜まっているので、これまでに訪れたことのないブルネイに今秋に旅行しようかと考え始めています。
残念ながら、日本は第2波の感染拡大を受けて、日本からシンガポールに戻ってきたタイミングで、引き続き自宅ではなく専用施設での2週間の隔離が必要となるので、家族での帰国のタイミングはまだ先の事となりそうです。上記したグリーンゾーンと呼ばれるコロナが収束した国やエリア間の海外渡航から復活し、より有効な治療薬やワクチンが出来たタイミングで、その供給体制と平仄を合わせる形で海外渡航がより広範囲に復活してきそうです。海外旅行などサービスについてもコロナでの経済的な悪影響がほぼない富裕層を中心としたハイエンドからの復活になるのではないでしょうか。
世界でもいち早くコロナが収束したシンガポールから、モノ・サービス両面でのアフターコロナの小売りの回復についてウォッチしていこうと考えています。
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