巨大テーマパークも開業予定
ホテル以外にも観光業全般の復活を見込んだプロジェクトも活性化してきています。その中でも英国で最大のプロジェクトが、その名もザ・ロンドン・リゾートというテーマパーク計画で、ロンドンの市中心部から車で1時間ほど東に向かったスワンスコムの5㎢という広大な土地において2024年から営業を開始する予定です。
この広さは東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを足した面積の5倍という巨大な規模で、約35億ポンド(約5,300億円)という巨費を投じ、最終的にテーマパークが完成するのは2029年という壮大なプロジェクトです。サステイナビリティに配慮した計画とすべく建設における環境負荷が少ないことはもちろん、テーマパーク開業後に訪れる観光客によるCO2排出も最小限にすべく、パーク自体もテムズ川を挟んで配置されて、ロンドン中心部から船で移動できる予定です。
テーマパークだけではなく英国で初めてとなる大規模なウォーターパークにコンベンションセンターなども整備され、近隣に合計3,600室近くとなる4つのホテルを建設してグローバルからのMICE需要を取り込む複合開発となる予定です。欧州全体で見ても1992年に開業したディズニーランドパリ以来の巨大テーマパークとされていて、経済効果としては最初の25年間だけで約500億ポンド(約7.5兆円)にのぼり、ディズニーランドパリを上回るという期待が集まっています。
集客数もオープン当初の2025年に年間650万人と見込んでいて、テーマパークがフルに完成して認知度も上がればゆくゆく1,300万人に達して、この点でもディズニーランドパリを超えて欧州最大のテーマパークとなることを目指しています。
このように英国ではコロナで大きく傷ついた観光・宿泊業界も着々とアフターコロナを見据えて復活してきています。また、今後の連載で現地から見た様子についてレポートしていきます。
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