ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

2016 年始特別編 3/3回

その後も、KDDIがケータイ利用で貯めたポイントをau WALLETカードを使いリアルでも使えるようにしたり、ソフトバンクもソフトバンクポイントを廃止してTポイントに移行、そして昨年12月には、ドコモが共通ポイントサービス「dポイント」を始めていて、ローソンやマクドナルドなどと提携が行われました。

1月菊地氏3

以前は、「共通ポイント」「ネットショップのポイント」「スマホのポイント」というように限られたエリア内のサービスだったのが、リアルとネットがつながることでシームレスになり、貯める・使えるシーンが一気に広がったということです。もはや、ポイントはリアルマネーと変わらない位置づけで、新たなビジネスチャンスを秘めていることになります。

電力以外に業界でも、ポイントサービスの導入は加速しそうです。例えば金融では、すでに楽天銀行やセブン銀行、イオン銀行、じぶん銀行は独自のポイントサービスを採用していますが、他行も追随する可能性は高いでしょう。ローソンは銀行業務への参入も噂されていますが、参入時には何らかポイントサービスを採用するのは確実だと思います。家電業界でも、パナソニックが会員サイト「CLUB Panasonic」でポイント制度を用いていますが、以前は商品の購入で「ショッピングポイント」が付与されるだけだったのが、いまではアンケートの回答などで貯まる「エンジョイポイント」も始めています。また、JR東は、今年春から共通ポイントの「JRE POINT」のサービスを始め、将来的には、ビューサンクスポイントやSuicaポイントなど、サービスごとにバラバラだったポイントをJRE POINTに共通化する見通しです。同業他社も、今後は切り込んでくるのではないでしょうか。

ユーザーからすると、数多くのポイントサービスが戦国時代さながら乱立するので面倒な部分もありますが、いずれは再編も行われ、わかりやすくなっていくでしょう。とはいえ、現時点では、どのポイントを主軸に貯めていくかなど、戦略的に選んでいく姿勢が求められます。

さて、今月はこのように、クレジットカードとポイントサービスの最新動向についてお話しましたが、いかがでしょうか。ハッキリ言えるのは、生活のあらゆる場面で、より身近な存在になっていくということです。皆さまのライフシーンに参考になれば幸いです。
そして、次回からは通常通り、ひとつのトピックを中心に、役立つ情報をお届けしますので、こうご期待ください。

 
ーーー新たなポイントサービスが続々と生まれたり、電力自由化に伴い提携が進められるポイント業界。菊地氏の言葉通り、より生活に身近な存在になっていくだろう。まだ何も使っていないなら、これを機会に検討してみてはいかがだろうか。


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エンリッチ コラムニスト 菊地崇仁 

菊地崇仁(きくち・たかひと)

北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。2013年、All About「ポイント・マイル」のガイド、ザイ・オンライン「人生を5%豊かにするクレジットカード活用術」のコラム、ペイメントナビへの記事提供を開始。2014年から東京バーゲンマニア「お金の貯まるカード活用術」のコラム、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへの記事提供を行っている。ポイント・マイレージに関して、テレビ・雑誌等でも活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)』、『得するポイント(カード)の貯め方・使い方 (日本監督協会)』。ポイ探


菊地崇仁

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