ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本企画。6月最後は、「電力自由化」から、「新電力」のサービスに迫ってみよう。
新電力はセット割が売り
総合的に選びたい
前回は大手電力会社のプランを取り上げましたが、ここからは新規参入プレイヤー=新電力のサービスをいくつか紹介します。
■ENEOSでんき
JXエネルギーが提供する、「ENEOSでんき」。電気料金の支払でTポイントが貯まり、2年以上利用すると電気料金が割引になる、長期優遇といった特典も用意しています。
さらに、ENEOSカードで電気料金を支払うと、通常のカード特典に加えて、ガソリン・灯油・軽油代が1円/ℓ引き(最大150ℓ/月)というサービスも。ANAカードだとマイル付与、ビューカード、エムアイカード、エポスカードはポイント2倍、TSキュービックカード、レクサスカードならポイント1.5倍という、特別提携カードで電気料金を支払うと、通常よりもお得にポイントやマイルが貯まります。
■auでんき
携帯キャリアのauの「auでんき」は、セット割が特徴です。auスマホとauでんきのセット=auでんきセット割に申し込むと、毎月の電気代の最大5%がauWALLETプリペイドカードにキャッシュバックされます。電気料金の請求を、使っているauの請求にまとめることもできますから、auユーザーにとっては便利なサービス。供給エリアは沖縄以外の全国です。
■ソフトバンクでんき
ソフトバンクによる新電力が「ソフトバンクでんき」。テレビCMでもお馴染ではないでしょうか。電気料金に応じてTポイントが付与されます。セット割も用意されていて、パターンは①「スマホ・ケータイ+ソフトバンクでんき」②「インターネット+ソフトバンクでんき」③「スマホ・ケータイ+インターネット+ソフトバンクでんき」の3種類。①と②の場合は、スマホ代もしくはネット代が月200円割引になり、③だとスマホ代が毎月最大で2000円も安くなります。家族全員でソフトバンクを使っているなら、かなりのインパクトがあるでしょう。
■東急でんき
「東急でんき」は、東急電鉄系の新電力「東急パワーサプライ」によるサービス。関東圏、静岡県の一部が供給エリアとなります。お得な電力プランを提供すると同時に、独自のサービスも。例えば、毎月の電気料金をTOKYU CARDで支払うと、電気料金の1%がTOKYU POINTとして貯まります。東急線のPASMO定期券購入やPASMOオートチャージでなどで付与される「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」も2倍に。イッツコムに加入していると、イッツコムのサービス利用料が毎月最大350円割引になるというサービスも用意しています。
■J:COM 電力
イッツコムが東急でんきと提携するのに対して、J:COMは独自で電力自由化に参入を果たしました。同社のサービスとのセット割を用意していて、関東であれば東京電力より電気料金は安く、テレビやネット、電話の月額料金も割引になります。
このように、新電力各社も大手電力会社よりも安い電力プランを用意したり、ポイント付与やセット割といった独自のサービスで、顧客を囲い込みたい構えです。
ただし注意したいのは、各社によって提供エリアが異なること。住んでいるエリアによっては選べない会社もあります。
また、電力自由化は始まったばかりで、今後も新規参入が相次ぎます。さらに利便性の高いサービスが登場するかもしれませんから、急いで加入する必要もありません。もう少し見極めてから決めてもいいかもしれません。
ーーー加入することで、ポイント付与やクレジットカード払いで付加価値の得られる電力自由化。誰もが必ずどこかを選ぶわけだから、ライフスタイルに合った会社をしっかりと決めたいところだ。参入は表明しているものの、開始時期やサービス内容が未定の会社もあるので、本コーナーでも随時、紹介していこう。