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大手都銀が独自の
仮想通貨を開発!?

加えて気になるのが、三菱東京UFJ銀行が、独自の仮想通貨の開発を進めているというトピックです。仮想通貨といえば「ビットコイン」が有名ですが、同行でもITを活用した金融サービス「フィンテック」の一環として実用化を目指すというのです。

この取り組みは邦銀としては初めてで、仮想通貨の名称は「MUFGコイン」が濃厚だとか。実現すると、金融取引などの管理コストが大幅に削減でき、国際送金や振込の手数料も安くできるようになります。現状では、銀行を通る金融取引のデータは行内の大型コンピュータで管理し、それゆえシステム投資に莫大なコストがかかりますが、MUFJコインだと、複数の小型コンピュータのネットワーク上に取引記録の台帳を安価に構築できる「ブロックチェーン(分散型台帳技術、分散型ネットワーク)」の技術を使うことで、システム投資をローコスト化できるのです。消費者にとってメリットがあるようでしたら流通は期待できますし、他行も追随するかもしれません。ただし、他行も追従し、各社が規格競争を始めると、接続料などで現在と手数料が変わらなくなるかもしれません。

ITと金融の融合である「フィンテック」は注目のジャンルで、今後も成長が期待されています。こちらも、どうやって具体化していくのか、引き続きウォッチしていきたいトピックです。

ーーー現金に代わり、ポイントが“お金”として使われる時代はすでに到来していて、その領域は広がっていくばかり。大手銀行が仮想通貨の開発に着手したというのも興味深いところだ。エンリッチ読者にとっても公私にわたり関わるかもしれない話題なので、今後も動向を探り誌面でもリポートしていきたい。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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