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プレミアム系クレジットカードのアップデート3/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。9月は、プレミアム系クレジットカードの、特典の変更や追加について、話を進めている。(1/3回から読む

エンリッチ プレミアムカード研究所 16093

トラベルやダイニング得点に
カード各社が注力する理由は?

『JCBザ・クラス』は、JCBが提供する最高峰のプレミアム系クレジットカードとして有名です。東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシー内の特別ラウンジが利用できる「東京ディズニーリゾート特別情報」、お土産付きの大相撲「溜まり席」を特別に抽選販売するなど、独自のサービスも人気が高く、とりわけディズニーファンは、特典を目的に、このカードを選ぶこともあるほど。ホテル系の特典も充実していて、ディズニーリゾートホテルのスイートルームを会員優待価格で宿泊できたり、「帝国ホテル」や「リッツカールトン東京・大阪」など、国内10地域の厳選されたホテルで優待特典を受けられる「プレミアム・ステイ」も用意。昨年春には、京都駅ビル内に「JCB Lounge 京都」もオープンしています。『アメックスプラチナ』や『ダイナースクラブプレミアカード』が海外に強いのに対して、日本国内で魅力的なサービスを展開しているというのが特徴でしょう。

そんな『JCBザ・クラス』はグルメ系のサービスも充実していて、首都圏を中心とした全国の有名レストランで2名以上で所定のコースメニューを予約すると、1名分のコース料金が無料になる「グルメベネフィット」、紹介制のお店や有名飲食店をコンシェルジュデスクが手配する「ザ・クラス ダイニング」は有名ところ。そして、新たに加わったのが、全国の対象店舗で専用クーポンを提示したうえで飲食し、『JCBザ・クラス』で決済すると、利用金額が最大30%オフになる「ダイニング30」です。気軽に行くことができる店舗が対象になっていることが多く、グループで使う場合に便利ですし、「グルメベネフィット」はコース料理1名分しか無料にならず、飲み物は別会計なのに対して、「ダイニング30」は飲み物代も含む飲食代金の合計額から割引きになり、お得感が違います。

『三井住友プラチナカード』も、どちらかというと国内での利用で付加価値を見いだすことができるプレミアム系のクレジットカードです。国内およそ40のホテルと10の旅館を優待料金で宿泊あるいは客室や料理をアップグレードできる「プラチナホテルズ」では、「ザ・ペニンシュラ東京」や「ヒルトン福岡シーホーク」が含まれ、国内約20のホテルのスイートルームを50%オフで利用できる「スペシャルプライスホテル」といったサービスも用意しています。USJのアトラクション優先入場券をもらえたり、宝塚劇場のチケット優先販売といった、エンタメ系の特典もふんだんです。

さらに、旅行系の特典としては、一流旅館やホテルを厳選した会員制宿泊予約サービス「Relux(リラックス)もラインナップに加わりました。優待内容は、通常の「Relux」が提供している価格から5%オフで、回数制限はなし(プラチナカードでの利用が6万円未満だと3000円オフが適用)。5%オフはReluxポイントとして還元され、1ポイントは1円単位で、次回からの宿泊予約に使えます。特別な滞在プランも提供されるので、使い勝手は申し分ありません。

最近は、「Relux」と提携を結ぶカード会社は増えていて、年会費2万円(税抜)とリーズナブルに保有できる『MUFGカード・プラチナ・アメックス』も、その1枚。『三井住友プラチナカード』と同等の特典を得られます。

ーーーこのように、昨今はトラベル系のサービスに力を入れているのが、プレミアム系クレジットカード。思うに、比較的資産が多く、旅行にもポジティブなシニア層が増えているからではないでしょうか。少子高齢化が進展し、様々なサービスがシニアに向かう「シニアシフト」の一環なのかもしれません。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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